「不妊ルーム」

妊娠しやすい人になる!

「不妊ルーム」で妊娠にいたる方には、特徴があるのです。
黄体機能不全がない人が、ある人より、基礎体温表がきれいな人が、
そうでない人より妊娠しやすいことは、だれでも理解できると思います。
また、夫婦の愛情が強く結ばれている方が、そうでないカップルより 
”妊娠力 ”が高いことも容易に想像できるでしょう。

しかし、そういったこととは別に、女性の側に
「妊娠しやすくなる心の持ち方」というのがあると、
私は「不妊ルーム」の経験から思うのです。
妊娠しなければ生理がやってきます。
この時、「また生理がきてしまった」と思ってしまうか、
「今月もまた、チャンスが来た!」と捉えるかによって、
妊娠しやすさは違ってくると、私は常々思っています

基礎体温表をいつも眺めて、妊娠のことばかり考えている生活は、
決して望ましいものではありません。
開き直りといったものが「妊娠」にポジティブに働くことは、
私のみならず、不妊治療を担当している先生方もしばしば口にしています。
あなたの周りにも、そういう話がないでしょうか?

ちょっと乱暴かもしれませんが、
「やることはやっているのだから、あとはなるようになる」
といった開き直りも、時として大切なのです。

二人目不妊はなぜ多い?

二人目不妊のカップルがとても増えています。
二人目不妊においても器質的な問題が、
一人目を出産した後にも生じ得ますから、
一通りのスクリーニングの検査をすることは意味のあることです。
しかし、もし特定の原因が見いだせないのであれば、
不妊治療だけに期待するのではなく、二人のこれまでを振り返り、
生活を見直してみることで、
手がかりを見いだすことができる場合も多いのです。
二人目不妊を克服するカギが、
セックスに「新鮮さ」を見いだすことだったりします。

不妊治療の現状において、一人目不妊、二人目不妊を問わず、
女性の年齢が35歳以上であった場合、
非常に短い期間で体外受精に誘導されるケースが、
目立って多くなってきています。
私のこれまでの不妊相談の経験から、二人目不妊に対しては、
高度生殖医療は、あまり考えてほしくないと思っています。

第一の理由は、何よりもその医療費が
膨大であるということがあげられます。
そして、二人目不妊であっても高度生殖医療の妊娠率は、
年齢とともに低下していきますから、
二人目のお子さんを授かる確率も低くなっていきます。

子供は小さい時はとても手間がかかりますが、
親の手がかからなくなってくるころから、
今度はお金がかかるようになってきます。
体外受精という大きな医療費を投資した場合、
今いるお子さんに将来そのツケが回ってこないのか心配するのです。
ですから、二人目不妊も含め不妊治療は、
ファミリー・プランニングとしてではなく、
ライフ・プランニングと位置づけてほしいと思います。

性急な不妊治療はNGです

妊娠とはまったく関係ない一般論を言っているように聞こえるでしょうか? 
でも、そんことはありません。
どうも私には、今どきの「急がば急げ」の不妊治療が、
生活の中から、あなたのうるおいを奪ってしまう気がしてならないのです。

■自分は不妊専門の医療機関に通っているのですが、
治療のステップアップが早そうで、
今すぐに人工授精や体外受精をすすめられたらどうしようか、
本当に悩んでいました。
先生もお忙しいせいかほとんど話を聞いてくれません。
でも、今すぐに高度生殖医療を受けるのはやめようと心に決め、
その代わり心と体を妊娠しやすい方向に持っていこう、
何も急ぐ必要はないと思ったら、なんだか気持ちがスッキリしました。■

実際、不妊治療の医療機関には、型どおりの診察と、
テンポの速いステップアップで治療を行うところが少なくないようです。
患者さんが治療のテンポについていけなかったり、
ステップアップに躊躇していることに、
先生は気付いてくれているでしょうか? 
急いだからといって、いい結果が必ず出るものではありません。
もっとじっくり、ときには回り道をすることが、
案外早道だったりするのが「妊娠」です。

「うさぎとかめ」と妊娠

「うさぎとかめ」という有名な童話があります。
かめがうさぎにかけっこで勝てたのは、
うさぎが途中でさぼって寝ていたからです。
不妊治療と「不妊ルーム」の関係も、
「うさぎとかめ」に例えられるのかもしれません。
もちろん不妊治療の先生がうさぎのように、
休んでいたり、さぼったりするわけではありません。

ちょっと考えてみましょう。不妊治療の医療機関には、
うさぎが駆け足で走るように、型どおりの診察と、
テンポの速いステップアップで、人工授精、
体外受精へと進んでしまうところが少なくありません。
患者さんが治療のテンポについていけなかったり、
ステップア?に躊躇していると、
ドロップアウトということも少なくありません。
また、治療の長期化に伴い、ストレスをため込んで
結果的にバーンアウトしてしまう女性も多く見てきました。
「不妊ルーム」は、あくまでもかめの歩みのごとく、
”まったりと、ゆったりと”をモットーに考えています。

もし妊娠へ至る道が、直線レースのようであれば、
かめはうさぎに勝つことなど絶対できません。
しかし妊娠というのは、1周が28日~30日のトラック競技のようなもの。
かめがゆっくり歩いても、走ってきたうさぎが、
あなたのうしろにいるかもしれないと考えてみてはどうでしょうか?

ステップダウンも不妊治療!

現在の不妊治療は、登り道だけの
片道切符しか渡されないケースが多いのです。
しかし私は、不妊治療にも下り道(ステップダウン)があると思うのです。

体外受精まで進んだカップルが、
治療をやめたら自然妊娠したという話はあちこちから聞きます。
実際、体外受精などの高度生殖医療を行う医療機関での統計でも、
不妊外来受診者の75パーセントは
タイミング法による妊娠だったということです。

私がここで言いたいのは、不妊治療を受けていても、
自然妊娠の可能性、
あるいはより自然に近い妊娠の可能性を追求しようということです。
それはすなわち、不妊治療にはステップアップだけではなく、
ステップダウンもあるということです。

直角三角形の三角定規を思い出してください。
片方は急な坂道、もう一辺はなだらかな坂道です。
どうやら不妊治療は、険しいルートからの登山になることが多いようです。
反対に回ると、ハイキングのような感覚で、
頂上に行きつくこともあるのです。

ちなみに、「不妊ルーム」のフォローアップで妊娠されるカップルの
7割以上が不妊治療経験者です。

レッスン: 不妊治療をやすんでみるのも不妊治療




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