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妊娠に前のめりにならない!

「一回も排卵のチャンスを逃したくない」とか、
「今月こそゼッタイに!」と身構えていてると、
どうしても「性の欲求」が弱まってしまいがちです。

また、最近は、社会構造の変化もあって、
不自然な生活を送らざるをえない女性が増えています。
それが、現代女性が妊娠しにくい一つの要因と言えるでしょう。
日常生活の乱れや仕事上のストレスなど、
妊娠を阻害する因子を上げたらきりがありません。

人間の体には、いろいろなネットワークが存在します。
大脳―下垂体-視床下部-卵巣-子宮もネットワークによって結ばれており、
脳下垂体から出された刺激が下流に伝えられ、
それがフードバックして脳に戻ってくるようになっています。

視床下部がストレスにさらされて本来の働きができなくなると、
ホルモンバランスが乱れ、性欲を起こすメカニズムや、
妊娠の準備を整えるメカニズムに狂いが生じてしまうのです。

セックスも日常生活もできるだけ自然の摂理にまかせて……。
難しいことかもしれませんが、
こうしたことをちょっと意識した暮らし方をしてみませんか?

不妊治療に前のめりになっていると、「妊娠力」が低下するといいましたが、
それにはこのような理由もあるのです。
目的を意識するまえに、セックスを楽しむことのほうが重要だということです。

今や世界的に広く普及している体外受精であるが、その研究は1,960年代の初めにま
でさかのぼります。

体外受精の研究は、英国の天才的生物学者ロバート・エドワーズによって始められま
した。エドワーズは、卵細胞を体外で成熟させることに強い関心を持っていました。
エドワーズ以外にも、卵細胞を体外で成熟させるという試みは、いろいろな学者によっ
て行われていたがうまくいきませんでした。

エドワーズ自身も卵細胞を体外で成熟させるという壁にぶつかり、そこで彼は方針を、
体外で卵を成熟させるという発想から、体内で成熟した卵を取り出すという方針に切
り替えたのです。この発想の転換がなければ、体外受精児の誕生はなかったかもしれ
ません。

彼はウサギによる体外受精の実験を繰り返し行い、1,960年代の終わりには、ウサギ
での体外受精のシステムを完成させていました。そして人への体外受精の研究に切り
替え、これをどのように臨床応用するか、そのシステムの確立に努力したのです。動
物実験からステップアップアップし、手術での摘出による卵子を使った実験で、シャー
レの中でヒトの卵子と精子を受精させ、分割卵として生存させる方法を確立したので
す。

これで理論的には、体外受精で得られた人の受精卵を、子宮に戻せば赤ちゃんへと成
長させることも可能となったのです。しかし同時にさらなる大きな壁が立ちはだかっ
ていました。

 黄体は排卵したあとの卵胞が変化したものです。
だから卵子が成熟して、排卵まで順調に来ているのに、
黄体機能不全になることはないのではないかと考えられるようになりました
(とてもまわりくどい表現になってしまいますが…)。

黄体そのものに問題がある黄体機能不全は存在しないと考えられています。
こういう考え方が主流になって、
黄体機能不全に排卵誘発剤を用いるようになったのです。
さらに最近になって、黄体化未決裂卵胞(LUF)
というものがあることもわかってきました
これは卵胞の成熟まで順調にいっているのに、
いざ排卵というときになって、
排卵しないまま黄体化してしまうことを指します。
やっかいなことに、LHサージもあり、基礎体温も二相性を示します。
黄体化未決裂卵胞は、経膣超音波検査をひじょうに入念に行って、
はじめてとらえることができます。

 ですから、最近は、黄体機能不全に、
排卵誘発剤クロミッドを使う医療機関が増えてきました。
「不妊ルーム」でも黄体機能不全のかたが、
クロミッドで妊娠に至るという経験をよくしています。

あなたがた夫婦が、不妊治療におけるセカンドステップである
人工授精を受ける予定がある、あるいは現在すでに受けているのなら、
人工授精とはどういうものかを、正しく理解しておく必要があります。

人工授精とは、男性の精液をパートナーの子宮内に注入することです。
この技術はかなり古くから行なわれており、
また健康保険適用外ですが1回の人工授精にかかる費用は
およそ1.5~3万円程度。
また、この治療を受けること自体は、
体にもそんなに負担になることではありません。

この人工授精の場合でも、成功するかどうかのキー・ポイントは、
どれほど正確に排卵のタイミングにあわせて精子を注入できるかにあります。
そのために卵胞の計測や、排卵誘発剤のクロミッドを利用したりするわけですが、
それでも人工授精における妊娠率は、5~8%。
妊娠率がさほど高くないため、5回~10回程度行なうのが一般的です。

「不妊ルーム」が産声を上げてから、19年近い歳月が流れました。
この間に本当に色々なことがありました。
そうした中で、ここ数年顕著な傾向があります。
それは、一人目を「不妊ルーム」で妊娠、
そして出産された女性が二人目を希望して、
再度「不妊ルーム」でのフォローアップを希望するといったケースが、
とてもに増えているのです。

ところが、ここで私は大きな壁にぶつかってしまいました。
というのは、一人目が自然妊娠、
あるいは、「不妊ルーム」で一人目を妊娠、
そして出産した女性が、4~5年経てから
「不妊ルーム」を訪れるというケースが多いのです。
一人目を出産したのが30代半ばであれば、
40歳前後ということになります。

もちろん、夫婦の側にしてみれば、
子どもができると二人目どころではなくなりますから、
子育てに振り回される日々が続きます。
そして?の子がヨチヨチ歩きを始め、
そして保育園、幼稚園に入園したあたりから二人目を考えはじめるのです。
ですから、4~5年の時間が経過するといういうことは、
ある意味自然なことなのです。

しかし、二人目を希望した女性が40歳前後となると、
卵子のエイジングという問題が前面に出てきます。
私は現在こうした二人目希望の女性と
毎日のように顔を会わせているわけですが、
こうした二人目希望を叶えることを「ドリームアゲイン」といっています。
そして、こうした女性達から異口同音に出てくるのが、
「卵子のエイジングということを最初から知っていれば、
もう少し子どもを持つという計画を、
前倒しで考えることができた」ということです。

幸いなことに、漢方薬に加え、最近DHEAサプリメントなどを使って、
年齢の高い女性でも妊娠される方がとても増えてきました。