現在の不妊治療は、登り道だけの片道切符しか渡されないケースが多いのです。
しかし私は、不妊治療にも下り道(ステップダウン)があると思うのです。
そこで重要になってくるのが、セカンドオピニオンという考え方です。

セカンドオピニオンとは、簡単にいえば、現在受けている治療について、
納得できな点や、自分だけでは判断できないことがあったとき、
別の医師の判断を仰ぐということです。
たとえば、主治医に体外受精を進められたとします。
そのとき、別の医師は、「体外受精に進む前に、
腹腔鏡検査をつぎに考えてみてください」という意見を述べるかもしれません。
これらの意見を参考にしながら、
最終的に患者さんが治療方針を選択するわけです。

体外受精まで進んだカップルが、治療をやめたら
自然妊娠したという話はあちこちから聞きます。
実際、体外受精などの高度生殖医療を行う医療機関での統計でも、
不妊外来受診者の75パーセントはタイミング法による妊娠だったということです。

私がここで言いたいのは、不妊治療を受けていても、自然妊娠の可能性、
あるいはより自然に近い妊娠の可能性を追求しようということです。
それはすなわち、不妊治療にはステップアップだけではなく、
ステップダウンもあるということです。

直角三角形の三角定規を思い出してください。
片方は急な坂道、もう一辺はなだらかな坂道です。
どうやら不妊治療は、険しいルートからの登山になることが多いようです。
反対に回ると、ハイキングのような感覚で、頂上に行きつくこともあるのです。


「不妊ルーム」

Comments are closed