「不妊ルーム」

Archive for 4月, 2018

子どもがいる隣の芝生は青い?

隣の芝生というのはどうしても青く見えてしまうものです。

今子どもに恵まれないあなたにとって、
親子3人で散歩している風景は、とても羨ましく映るかもしれません。

しかしちょっと立ち止まって考えてみてください。
もしあなたが母親になったら生活はどのようになるでしょうか?
ファミレスには行けても、おしゃれなレストランに行くことは、
子どもがいたらもちろんできません。
夫婦でのんびりと温泉につかりたいと思ても、夢物語でしょう。

たとえば、子どもがいるお友達に、
子どもができる前にやっておきたかったことを、
訊いてみてはいかがでしょうか。
いろいろなお話しが聞けると思います。
ヒアリング内容をリストにしてみませんか。

現状をポジティブに捉えて、前向きに妊娠にトライしたほうが、
良い結果になりやすいものです。
子どもがいない今だからこそ、できることを思う存分やっておくという
態度はとても大切だと思います。

 どこそこの温泉に入ると妊娠しやすい、
という話を聞いたことはありませんか? 
むかし、あるお殿様の奥方が、なかなか子宝に恵まれなかったのが、
○○の湯につかったところたちまち子宝に恵まれた――
などという話が言い伝えられているものがほとんどです。
薬効がどうのこうのというものではありません。

 でも、ふたりにとっての子宝の湯はあってもいいと思うのです。
ふだんの生活を離れ、不妊のことも頭から切り離して、
温泉旅行などにでかけて思う存分リラックスするのも悪くないものです。
その温泉がとてものんびりできるところなら、
そこを自分たちの子宝温泉と考えればよいのです。

不妊治療は心身にストレスがかかりますから、
そのストレスをほぐしてあげる工夫も大切です。
もしかしたら、リラックスすることで、
よい結果につながるかもしれません。

 私がカウンセリングやフォローアップを行っているカップルのうち、
妊娠者が多くでる月は、5月と8月です。
5月にはゴールデンウィークが、8月には夏休みがあります。

これはあくまでも主観なのですが、
夫婦ふたりがまとまった期間のんびりできると、
妊娠しやすいのではないかと思うのです。
ストレスから開放されてリラックスすることは、
妊娠のための大切な条件かもしれません。

レッスン:MY子宝温泉はあっていい!

妊娠力アップの3つの法則

私は今から16年前に出した『妊娠レッスン』は、
ベストセラーになりました。
その本で私は、妊娠力をアップする”3つの法則”を提案しました。

その3つの法則とは、

   1)基礎体温表をつける
   2)排卵日検査薬を使う
   3)セックスの回数を増やすということでした。

基礎体温表と排卵日検査薬を併用しながらも、
妊娠しないという人はたくさんいると思います。
その理由の1つは、この2つを上手く有機的に結びつけていないのです。
その具体的な方法を『妊娠レッスン』で説明したため、
多くのカップルに受け入れられたのだと思います。

そして、意外に盲点になっているのが、
セックスの回数を増やすということです。
排卵日検査薬と基礎体温表を併用することで、
あまりにも「排卵」ということに神経が集中しすぎてしまい、
その結果最も大切なセックスの質が
忘れ去られてしまうことも少なくないのです。

できちゃった結婚のカップルの話はよく耳にするのに、
自分たちは赤ちゃんができずに悩んでいる。
何か納得いかないと感じている方も多いと思います。
ちょっとその理由づけをここで考えてみましょう。
結婚すると妊娠しづらくなるひとつの理由があります。
それは、結婚するとセックスの回数が
減るカップルが多いということです。
いわゆるマンネリズムが大きな壁となっているのです。

夫婦生活は、どうしても時間の経過とともに新鮮味を失っていくものです。
新婚当初はすべてが新鮮で、うきうき弾むような幸福感があったのに、
日常生活に追われているうちに、
いつのまにかそんな新鮮な気持ちを忘れてしまいがちです。
真新しかったカーテンも、クッションも、ベッドも、
見慣れたというより、見飽きたモノになっているかもしれません。
不便ではないけれど、新鮮味のないマイホーム。
そんな空間のなかで、セックスだけは新鮮な気持ちでなんて、
やはり難しいと思います。

これを打ち破るには、意識して変化をつけていきましょう。
大げさなことをしなければいけないわけではありません。
「不妊ルーム」で妊娠された方に聞いてみると、
それはちょっとした工夫でも案外効果があったようです。
カーテンの色を変えてみる、
ベッドまわりにお気に入りのグッズを並べてみる、
髪型を変えてみる、寝室に鏡を置いてみるなどなど。
旅行に行ったら妊娠したという方がとても多いのも、
環境の変化が普段のふたりに
新鮮な空気を吹き込んでくれたからではないでしょうか。

排卵した卵子が精子と受精できる能力を持つのは、
通常24時間以内と考えられています。
この時期にタイミングよくセックスを持った場合、
女性の膣内には通常1億~3億程度の精子が放出されることになります。
排卵する卵子は1個なのに対して、1回に放出される精子は数億個です。
ここから精子の受精に向けたいわばサバイバル・レースが始まるのです。

まず、精子は子宮の中に移動しなければならないのですが、
これも膣から子宮へ向けて時間をかけて
泳いでいくようなイメージを持つかもしれませんが、そうではないのです。
膣内は外界の微生物などから守るため、弱酸性に保たれています。
精子はタンパク質が成分であり、
酸性の環境下で長時間生存することはできないのです。
子宮はその断面をみればわかるようにスポイトの形をしていますが、
膣から子宮内への精子の移動はスポイト現象による、
いわば瞬間的な出来事なのです。
数億個の精子のうち、子宮の中へ移動できるのは通常1%以下です。

子宮にたどり着いた精子は、今度は卵管を目指し、
さらに卵管膨大部に待ち受ける卵子へと向かって進んでいきます。
通常セックスから卵管膨大部まで、
精子が辿り着くのは数十分から
数時間の程度の出来事だと考えられています。
精子の受精能力は卵子よりは長く、
通常40時間から70時間程度ですが、
中には1週間前後生存する場合もあります。

卵管膨大部で、卵子の近くまで辿り着ける精子は、
数百程度にまで淘汰されているのです。
卵管膨大部にある卵子は、卵子単独で存在するのではなく、
その周りを幾重にも卵丘細胞が卵子を守るような形で取り囲んでいいます。
精子はそうした細胞の中をかき分けるように
受精を求めてさらに突き進んでいくのです。




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