不妊と低亜鉛血症

亜鉛は、人体にとって重要な微量元素です。
そして、亜鉛が欠乏する低亜鉛血症が、男性、女性を問わず、
不妊症と関係があるということは、以前より知られていました。

女性に関しては、亜鉛欠乏症の診療指針に
「女性では妊娠しにくい」と記載されています。
男性不妊に関しては、精液量、精子運動率及び、
精子形態の正常率を有意に増加させ、
男性の精液の質を向上させるという報告があります。

しかしながら、亜鉛欠乏症の治療法が今までなかったのです。
亜鉛製剤としてノベルジンという薬が以前よりありましたが、
この薬はウィルソン病という、体の中に銅が蓄積する疾患にしか
適用が認められていませんでした。
ですから、サプリメントで亜鉛を補充するしかありませんでした。

このたびノベルジンが低亜鉛血症に健康保険適用となりましたので、
不妊症でも低亜鉛血症の方は、治療できるようになりました。

具体的には、採血をおこない、亜鉛の血中濃度が80μg/dL以下の場合、
低亜鉛血症と診断され、治療適応となります。

以前より低亜鉛血症改善による妊娠の報告がいくつもありましたから、
今後はより妊娠への可能性を高める選択肢が増えました。


「不妊ルーム」

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