私が「不妊ルーム」でフォローアップした方で、
妊娠する方が増えてくるにつれて感じるようになったことがあります。
女性の年齢が若く、病気の程度が軽く、治療歴が浅ければ、
妊娠に至りやすいであろうことは容易に想像できます。
しかし、最近つくづく感じるのは、妊娠しやすい心の持ち方、
しずらい心の持ち方というものがあるのではないか、ということです。

 それでは、具体的にはどのような人が妊娠しやすいのでしょうか? 
それは、「赤ちゃんができないことを深刻に受け止めていない人」、
別の言い方をすれば、「不妊(治療)を、
生活のほんの一部だと上手にとらえている人」です。

 こんな印象深い方がいました。カウンセリングにこられて
イスに座るやいなや「私はそんなに子どもが欲しいとは思わないんですよ。
でも、夫が赤ちゃん、赤ちゃんとうるさいんです。
それで、背中を押されて相談に来たんです」と言いました。

しばらくフォローアップを続けたところ、
幸いにも4か月後に妊娠反応が陽性になりました。
そのことを彼女に告げると、
「そうですか。それじゃあフラメンコのレッスンはしばらくお休みですね……」
 私も少々あっけにとられましたが、
もしかしたら、このくらいあっけらかんとしているほうが、
妊娠しやすいのではないかと思うのです。


「不妊ルーム」

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