人工授精には相性がある

人工授精には医療機関との相性もあります。
二人目不妊の相談でこられた女性がいました。
この方はご主人の精子が若干少ない、いわゆる乏精子症と診断され、
第一子を人工授精で授かることができました。

それで第二子は自然妊娠を希望されて相談に見えたわけです。
確かにパートナーのデータは、自然妊娠が可能か、
人工授精かのギリギリの数字でしたので、
私は精子の数を増やす漢方薬などを処方して様子を見ることにしました。

幸いなことに精子の数は増えてきたのですが、半年しても、
残念ながら妊娠に至りませんでした。
そして彼女のこれまでの経過を見直してみると、
5回目の人工授精で第一子を授かっているのですが、
3回目の人工授精でも妊娠はしたものの、その後初期流産となっていました。
要するに彼女は5回の人工授精で、2回妊娠したわけです。
これは人工授精の妊娠率が低いことを考えると、優秀な成績といえます。

私は彼女に、「人工授精は妊娠率が低いのですが、
あなたは第一子を授かったクリニックで2回も妊娠しているわけです。
ですからあなたが以前受診したクリニックと人工授精と相性がいいと思います。
当院の漢方薬をご主人に服用してもらいながら、
人工授精をもう一度考えてみてはどうでしょうか?」
そうアドバイスしたのです。

そして彼女は私のアドバイスを受け入れ、
再び第一子を授かったクリニックを受診して人工授精を希望したところ、
その周期に妊娠してしまいました。

人工授精は確かに妊娠率は低いのですが、医療機関との相性がありますから、
3回~5回人工授精で妊娠しなかった場合、
体外受精のステップアップが一般的ですが、
医療機関を変えて人工授精にトライしてみるというのも一法だと思います。


「不妊ルーム」

Comments are closed