インターネットの前に座る時間と不妊度は、正比例の関係にある……
これはあながち冗談ではありません。
「不妊ルーム」での相談の経験から、
そう感じることも少なくありません。
人間というのは、のめりこみやすい動物だからです。

不妊治療にのめりこんでしまった人というのは、とにかく知識は豊富です。
私が参ってしまうような専門用語を書き連ねたメールが
舞い込むこともあります。
しかし、インターネットで得た知識は、偏りがあったり、
ほかの大切なことを見落としていたりします。

これはWeb上の情報は表層的なものが多い
ということも関係していると思います。
また、ネガティヴな症例に自分を重ね合わせ、
落ち込んでしまう人も多いものです。
そのようにして、ますます自分自身を追い込んでいることに、
気づかないのです。

なぜ、こんな深みにハマってしまうのでしょうか?
「子どもができないのはなぜだろう?というごく素朴な疑問をもって、
「なぜかな?」の答えを求めてインターネットに近づくのは、
きわめて自然な成り行きです。

そこまではよいのですが、実際には答えがなかなかみつかりません。
不妊の理由は、人それぞれなのですから
そんなに簡単に答えがみつからないのです。
答えが見つからなければ、余計に知りたくなるのが人間です。
彼女たちが追い込まれるのは、医師の責任という一面もあると思います。
不十分な説明と、早いテンポで進む不妊治療にとまどい、
不安を感じるのではないでしょうか。

インターネットはキーワード検索をすれば、
何万ものサイトがヒットするような情報の海です。
その情報がどれだけ正確であるか、あなたは判断できますか? 
この世界にあまりにも深入りすると、
抜け出すのも難しくなってしまいます。
一度、パソコンの前を離れて、大きく深呼吸してみましょう。


「不妊ルーム」

Comments are closed