メディアの流す最新情報に右往左往しないで、どんと腰を据えて、
妊娠力を高める「普通の」生活を送ることこそが、
妊娠への大切な道なのです。

しかし、メディアのせいばかりかというと、
私はどうも違うなという気もしています。
新しい治療法がどうこういう以前に、
「不妊治療」そのものが流行のようになっている
という感じがしているのです。

世の中はどんどん便利になってきています。
スイッチひとつで生活空間が快適になったり、
インターネットを利用して、24時間ほしいものが手に入ったります。
銀行に行かなくてもお金が動かせるし、
家事の機械化によって主婦にも自分のための時間が増えました。
それは大変いいことですし、
私もそのような文明の利器を享受しているひとりです。

しかし、その利便性の延長線上に?不妊治療までもが同列に並んでいるような気がしてなりません。
「結婚したけど子どもができない。じゃあ、不妊治療でもしてみようか」
そんな気軽な気持ちで、病院の扉をくぐる人は少なくないと思います。
しかし「あの人もやってるから」というような理由で、
あまりに深く考えず不妊治療の道を選んだ結果、
つらい検査を受けて傷ついてしまったり、
自然妊娠が十分可能な人が
人工授精を受けることになってしまったとしたら、残念なことです。

子どもができにくいと思っても、
すぐに排卵誘発剤や人工授精を考えるのではなく、
もっとじっくりと落ち着いて、夫婦でできることをやってみましょう。
もうしだけ、自分たちの妊娠力を信じてみたいと思う気持ちのある方は、
婦人科の扉の前で、いま一度踏みとどまってみませんか?


「不妊ルーム」

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