不妊とは妊娠のプロセスのいずれかが、障害されている状態ですが、その理解のため
には、妊娠のメカニズムを知っておくことが大切です。

女性は生理開始前後から、排卵に向けた卵子の成熟が始まります。卵子は直径1ミリ
たらずの卵胞という袋の中に存在しています。数多く存在する卵子のいくつかが排卵
に向けて成熟を始めます。成熟が始まると卵胞という袋は日を追うごとに大きくなり
ます。このうちの通常一つのみが排卵にむけて、その卵胞の大きさを増してゆくので
す。卵胞の直径が2センチ前後となったところで、排卵へのスタンバイがOKとなり、
排卵をうながす黄体形成ホルモンの急上昇がおこります(LHサージといいます)。
これが引き金となり、そのホルモン上昇のピークから約24時間前後で排卵という現
象がみられるのです。

排卵とは、卵胞から飛び出した卵が卵管采という卵管の端にある開口部の中に吸い込
まれていく現象をいいます。これはあたかもホームランボールがスタンドの中に吸い
込まれていくようなイメージを持つ人もいるが、実際はそうではありません。排卵と
は、卵管采が卵巣に吸盤のように張り付き、そして、いわば陰圧で卵胞から卵子を吸
い取っていくというのが実相のようです。卵管采から卵管内に取り込まれた卵子は、
卵管内膜上皮細胞の繊毛運動によって、さらに内側の卵管膨大部と呼ばれるところに
招き入れられ、そこで精子との出会いを待つのです。(つづく)
妊娠を正しく理解していますか(1)


「不妊ルーム」

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