「不妊ルーム」

Archive for 8月, 2016

最近妊娠された40歳の女性をご紹介したいと思います。
彼女は2003年に結婚し、子どもに恵まれなかったため、
2006年から不妊治療を開始しました。

1年以上タイミング法を行ったのち、
人工授精を10回以上も行いましたが妊娠に至りませんでした。
そして体外受精にエントリーして3回目の体外受精で第一子を授かりました。
この時彼女は36歳でした。

そして2011年から2人目の出産を希望して、
再度不妊治療を始めたわけですが、この時にAMHの検査を行いました。
そしてその数字が0・82で、
医師から50代半ばの女性の数字だと伝えられたそうです。
すぐに体外受精を行うようにすすめられ、
それでまた体外受精を行うことになりました。
おかしな話しだと思いませんか?

〝50代半ばの女性の数字〟であれば、妊娠はあり得ないはずです。
それなのにカップルを体外受精にエントリーさせてしまう、
こういう医師が、残念ながらいるのです。
そして、体外受精を3回行っても妊娠に至りませんでした。
それで「不妊ルーム」に相談にこられたのです。
彼女は40歳になっていました。

私は彼女の卵巣機能の指標である、生理中のFSHの値を調べましたが、
30代半ばの数字と判断しました。
しかしながらDHEAの値が低かったので、
私は彼女にDHEAサプリメントの服用を勧めたのです。
さらに彼女は若干プロラクチンの値が高かったので、
これに対する治療も行いました。
そして漢方薬も併用するという内科的なフォローアップを行ったところ、
妊娠に至りました。

「不妊ルーム」での漢方薬を使用する際の特徴として、
西洋医学的な視点をもって処方するということです。

黄体機能不全であれば、漢方薬の服用によって、
黄体ホルモンの数値が改善してくるかどうか、排卵障害であれば、
実際に超音波検査で排卵が認められるか、
などといった確認をしているのです。

そして、健康保険適応ですから、
本人負担は、月に2000~3000円程度です。

実際に当院の漢方薬を服用されている女性は、
漢方薬について以下のような感想を寄せてくれています。

●先週から漢方薬を飲んでいますが、煎じて飲むと
体がポカポカしてくるなぁと感じます。
まだ1週間程度なので効果は実感しづらいのですが
ぜひ続けていきたいと思います。
出先ではなかなかお湯に溶かして飲むのが難しいですが、
最近では職場に水筒を持参するなどして
できるだけそうするようにしています。
ただ味が苦手でココアと混ぜたらどうかなど、画策しています(笑)

●私の場合もFSHの数値が改善したり
生理痛が楽になったりと、効果がすぐみられました。
病は気から? ということも要因かもしれませんが(笑)
値段も負担にならないですし、妊娠に関係なく
体調改善という視点でも引き続き飲んでいきたいものです。

●私はのど(扁桃腺)が弱く、だいたい季節の変わり目には
のどを悪くしていたのですが、昨年夏から飲み始め、
そういうことがなくなりました。
毎年冬は手先、足先の冷えもひどかったのですが、
その点も改善したと思います。
心なしか肩こりなども緩和したような。
漢方薬はこれまで飲んだことがなかったのですが、
こんな良い副作用があるとは嬉しいです。

インターネット妊娠もある!

 インターネットを上手に利用して、
よい医師にめぐり合える場合もあります。
 東京近県に住んでいる方から、現在受診している医療機関では、
治療に関する説明がほとんどなく不安だという悩みを、
切々とメールで訴えてきた人がいました。

 私はたまたまその県に、よくメールで相談している、
たいへん信頼できる不妊治療のドクターを知っていました。
その方に「メールを転送して紹介しましょうか?」とメールしました。
しばらくして彼女から「紹介してほしい」とメールが入ったので、
そのドクターの内諾を得て転送しました。

 それから3~4か月後、担当のドクターから、
その人が妊娠したというメールをいただきました。
私はじつはどちらにも会ったことがありません。
インターネットが仲介した妊娠でした。

レッスン:ネットの情報は必要なところのみをインプット

妊娠を追いかけると逃げてゆく

妊娠、赤ちゃんのことにとらわれすぎないことは大切です。
夫婦の会話の中心が、妊娠のことばかりになっていませんか? 
あるいは、ことあるごとに不妊の話をパートナーにもちかけていませんか? 
もういちど、最近の日常をふりかえってみましょう。
もし、そういうことがあれば、一度、赤ちゃんのことや
不妊治療のことを頭から切り離す勇気をもってください。

私がいつも感じていることは、不妊は一刻を争う病気ではないということ、
一刻を争っているカップルほど、かえって妊娠しにくいということです。
毎月タイミング法を試みているという人は、
たとえば2~3か月、不妊のことも排卵日のことも忘れて
夫婦の生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。
そのほうが、かえってよい結果を生むことも少なくありません。

それからもう1つ、できるだけ妊娠を気楽に考えるということも大切です。
赤ちゃんができるかどうかはだれにわからないんだから気楽にやろう、
そう思えると、気持ちが前向きになれるし、
自分とパートナーの関係を冷静に見つめなおすきっかけにもなります。
不妊治療よりも、妊娠よりも、
その前にもっと大切なことがあることを忘れないで下さい。

「不妊ルーム」が産声を上げてから、16年近い歳月が流れました。
この間に本当に色々なことがありました。
そうした中で、ここ数年顕著な傾向があります。
それは、一人目を「不妊ルーム」で妊娠、
そして出産された女性が二人目を希望して、
再度「不妊ルーム」でのフォローアップを希望するといったケースが、
とてもに増えているのです。

ところが、ここで私は大きな壁にぶつかってしまいました。
というのは、一人目が自然妊娠、
あるいは、「不妊ルーム」で一人目を妊娠、
そして出産した女性が、4~5年経てから
「不妊ルーム」を訪れるというケースが多いのです。
一人目を出産したのが30代半ばであれば、
40歳前後ということになります。

もちろん、夫婦の側にしてみれば、
子どもができると二人目どころではなくなりますから、
子育てに振り回される日々が続きます。
そして?の子がヨチヨチ歩きを始め、
そして保育園、幼稚園に入園したあたりから二人目を考えはじめるのです。
ですから、4~5年の時間が経過するといういうことは、
ある意味自然なことなのです。

しかし、二人目を希望した女性が40歳前後となると、
卵子のエイジングという問題が前面に出てきます。
私は現在こうした二人目希望の女性と
毎日のように顔を会わせているわけですが、
こうした二人目希望を叶えることを「ドリームアゲイン」といっています。
そして、こうした女性達から異口同音に出てくるのが、
「卵子のエイジングということを最初から知っていれば、
もう少し子どもを持つという計画を、
前倒しで考えることができた」ということです。

幸いなことに、漢方薬に加え、最近DHEAサプリメントなどを使って、
年齢の高い女性でも妊娠される方がとても増えてきました。




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