Archive for 5月, 2016

「不妊ルーム」では、来院される女性に乳がんチェックを勧めています。
それは、最近、私の周りでも若い女性の乳がんの報告が相次いでいます。

乳がんチェックは年1回と思っている方が、ほとんどでしょう。
「不妊ルーム」で年に2回の超音波乳がんチェックを勧めています。
それは、”1センチ以内”の乳がんを発見したいからです。

乳がんは直径が5ミリ以下であれば、どのような検査を行っても
発見することが困難です。
しかし半年経てば、がんは大きくなってきますので、
”1センチ以内”で発見することも可能なのです。
”1センチ以内”であれば、転移が見られない場合が多いですし、
手術を行う際に、乳房温存術が多くの場合可能なのです。

妊娠すると乳腺が発達してきます。
妊娠後期ともなると、乳がんがあったとしても、
乳腺にかくれて、発見が困難になってきます。
また妊娠によるホルモンバランスの変化は、
乳がんに対して促進的に働いてしまいます。

特に最近問題になっているのは、食生活の欧米化が
若年性乳がんの発症に密接に関係しているといわれていることです。
そのことは若い女性の乳がん患者が、都市部ほど多いことからわかります。

乳腺が発達している40代前半までの女性は、
マンモグラフィーでの小さな乳がんの発見は極めて難しいのです。
乳腺も乳がんも、白く映るからです。

「乳がんがないことを確認して」妊娠しましょう!

「『不妊ルーム』は、どのようなところですか?」
「不妊治療と『不妊ルーム』のフォローアップは、どう違うのですか?」
という質問をよく受けます。

それに対して私は、「2階建ての家をイメージしてください。
1階が自然妊娠なら、2階が不妊治療。
ウチは1階から2階に上がる階段の ”踊り場”、
もしくは ”中2階 ”のような場所と考えています」
といった説明をします。

具体的には、
  1)基礎体温表を大切にする
  2)漢方薬を積極的に使う、
などの特徴がありますが、何よりも違うのは、

こまえクリニックには、
  3)”内診台がない”ことです。

もうひとつ、「不妊ルーム」には大きな特徴があります。
それは、妊娠に至らなかた方を、
信頼できる医療機関に責任を持って紹介することです。
このことで、不妊という森の中で、
”ヘンゼル&グレーテル”になることはありません。

カウンセリングに来られた方も、8,200名を超えていますので、
私の頭の中には、東京を中心とする不妊治療マップがあります。
それぞれのカップルのお住まいなども考慮して、
医療機関の紹介をしています。

ですからカウンセリングに来られたカップルが、
フォローアップを希望された場合、
「当院で妊娠に至らなければ、
1階から2階への間違いのない階段をお教えします」
そうお話ししています。

妊娠できない思い込み症候群

精液検査を1回受けて結果が悪いと、
自分は男性機能が劣っているのだと思い込んでしまう方がいます。
こういう方は、再検査を受けることをおすすめします。
精液検査は、体調や採取の状況によって大きく変動するのです。

女性も黄体ホルモンの検査で値が低いと、
自分は黄体機能不全と思い込んでしまう方がいます。
黄体ホルモンの値も生理周期とのかねあいで大きく変動します。
この場合も、検査を受けた医療機関の医師に
再検査をお願いしてみましょう。

ある医療機関で、片方の卵管が閉塞し、
もう片方も通りが悪いといわれた患者さんがいました。
その方は、自分たちには自然妊娠はありえないと思い込んで、
別の不妊クリニックで体外受精を4回受けましたが、
妊娠には至りませんでした。体外受精を受けた医療機関には、
子宮卵管造影の設備がありませんでした。
私は再度、卵管の通過性を確認するため、
子宮卵管造影の設備のある医療機関に検査を依頼しました。
その結果、卵管の通過性に問題がないことが分かりました。

それから2か月後、この女性は妊娠したのです。
この方も通常の自然妊娠はのぞめないと、
セックスレスに近い状態でした。
卵管の通過性に問題がないとわかったことで、
妊娠へのモチベーションが高くなったのだろうと思います。
そして、ホルモンバランスもよくなったのかもしれません。

インターネット妊娠もある!

 インターネットを上手に利用して、
よい医師にめぐり合える場合もあります。
 東京近県に住んでいる方から、現在受診している医療機関では、
治療に関する説明がほとんどなく不安だという悩みを、
切々とメールで訴えてきた人がいました。

 私はたまたまその県に、よくメールで相談している、
たいへん信頼できる不妊治療のドクターを知っていました。
その方に「メールを転送して紹介しましょうか?」とメールしました。
しばらくして彼女から「紹介してほしい」とメールが入ったので、
そのドクターの内諾を得て転送しました。

 それから3~4か月後、担当のドクターから、
その人が妊娠したというメールをいただきました。
私はじつはどちらにも会ったことがありません。
インターネットが仲介した妊娠でした。

レッスン:ネットの情報は必要なところのみをインプット

DHEAサプリメント(以下、DHEAサプリ)により、
「不妊ルーム」において、37歳以上の女性の妊娠率が、
約2割上昇したことを度々述べてきました。
このDHEAサプリの劇的な効果を証明するような症例を経験しましたので、
お話したいと思います。

Nさんが最初「不妊ルーム」に来院されたのは、32歳の時でした。
前医でタイミング法を行うも妊娠しないということで来院しました。
いろいろとホルモンチェックをしてみたところ、女性ホルモンの値が低いこと、
そして生理中のFSHが年齢の割に高いことがわかりました。
それで、念のためにDHEAの値を調べてみたところ、
”370 NG/ML”でした。これは、40代後半の女性の数値です。

それで、彼女にDHEAサプリの服用をすすめたのです。
服用から1ヶ月後のDHEAの値は、”2451 NG/ML”と、
20代の女性の値を示していました。DHEAサプリを服用すると多くの場合、
数値は改善してきます。
そして、それから1週間後に妊娠反応陽性となり、胎嚢確認も行えたのです。

2人目希望ということで再度来院されました。
2年前のことがありましたので、DHEAの値を調べてみたところ、
”390 NG/ML”。最初にみえたときと全く同じ状況でした。
彼女は、「低DHEA血症」という病名がつくような人なのでしょう。
それで、前回同様にDHEAサプリの服用をすすめました。
そして、DHEAの値を再度測定するつもりでいたのですが、
その前に妊娠反応陽性となったのです。

「不妊ルーム」では、現在年齢に関係なく、ホルモン値などを勘案して、
DHEAの血中濃度のチェックを行い、こまめに追跡しています。