「不妊ルーム」

Archive for 5月, 2016

パートナーとの絆を深める

不妊治療は孤独な戦いであってはいけないと思います。
カップルのスタンスは人の性格がみな違うように、
カップルそれぞれによって違いますが、
不妊治療は二人で取り組むという意識をもつのは大事です。
不妊治療に積極的か消極的かはあるにせよ、
カップルの絆が深ければ、なんとか乗り越えられるものではないでしょうか。

体外受精で生まれてきた子どもを、
ほんとにかわいがれるかどうか不安を持つ人もいたり、
あるご主人が無精子症のカップルのケースでは、
「私はもう、とにもかくにも主人の子どもを持つ以外には考えられなかったから」
というような人もいて、夫婦間の問題は十人十色、
十組十色だと気づかされます。
つぎにご紹介するのは、5回目の顕微授精で、
ようやく妊娠に至った方の感想です。

■不妊治療・高度生殖医療は、わたしにとって、
生き方の大きな選択の一つであり、
「自分にとって子どもとは何か」
「家族とは何か」
「何に価値をおいて生きていきたいのか」
「何を正しいと考えるのか」
などといったことを自分に問い選択する契機であったと今は考えています。
そういった意味で、今思うことは、
単に治療の成功ばかりを目指すのではなく、
「本当はどうしたいのか」
をじっくり考える機会も持ちつつ治療できる環境が必要だと感じています。

 排卵日前後に、なるべく多くセックスをするというのはおすすめの方法です。
しかし、排卵日がプレッシャーになる状況であれば、
いったんそこから離れて自然な気持ちに任せてみるのも立派な治療です。

 女性も男性も子作りのためだけにするセックスを
「楽しいもの」「愛し合うための行為」とは思えないものです。
目的のはっきりしたセックスばかりで、お互いのことを
「妊娠するために必要な存在」としか見られなくなってしまっては大変です。
 そもそも女性は、排卵が近づくと
セックスをしたいという欲求が高まる女性ホルモンの分泌が上昇します。
人間も動物ですから、種を保存するために
妊娠しやすい時期に性欲が高まるのはごく自然なことです。

Lesson:自然の欲求に任せたセックスは妊娠しやすい

不妊診療の現場では、FSHの数値がよくないと、
AMHなどと同様に
「卵巣が老化しています。早く体外授精に進みましょう」
などといったことになりやすいのです。

FSHやLHの値が高い場合でも打つ手はないのでしょうか?
「不妊ルーム」では、FSHが高い場合、漢方薬を処方することによって、
多くのケースで効果が見られることを実感しています。
漢方薬は体内インフラを整えるアイテムのひとつであり、
体内インフラを整えることで、
こうしたホルモンの値をより妊娠しやすい状態に近づけることができます。

さて、当院の「不妊ルーム」では、40代女性の妊娠も普通になってきましたが、
そうした女性達の妊娠した周期の基礎値を振り返ってみると、
FSHの値が低く、LH/FSHのバランスがよい周期で
妊娠に至っていることが多いのです。
基礎体温表にはFSHとLHの数値も記入しておき、
もし数値の改善が把握できれば、妊娠のチャンスも高まります。

Lesson :FHS、LHの数値がよい周期は妊娠の可能性が高まる

世の中には、子供の虐待や、ネグレクト(育児放棄)
などといったニュースが、毎日のように報道されています。
その一方で、子どもに恵まれないカップルがたくさんいます。

「不妊ルーム」に来られる方は、不妊治療でつらい経験されていたり、
子どもを授かることに、つまづきを感じておられる方が大半です。
私はいつも思うのですが、そうしたハードルを乗り越えて子どもを授かった場合、
つきあって、結婚して、ごく自然に子どもができたカップルより、
より愛着をもって子育てができるのではないかと、、、。

ですから、私は、『35歳からの妊娠スタイル』(主婦と生活社)
のエピローグに、そうした女性のメールを挿入したのです。

『35歳からの妊娠スタイル』エピローグから

 ひとりでも多くの女性が、私に下記のメールをくれた
 お母さんのようになってもらえるようにと心から祈ります。

 夜泣きで1時間おきに起こされたり…生活が大きく変わりました。

 欲しくて欲しくてやっとの思いで授かった子です。
 大変なのは今だけ…と。

 私は授乳時、いつも同じ言葉を繰り返し息子に語っています。

 どうか、心身共に健康で明るく素直に育ちますように。
 息子の人生が人に恵まれた人生となりますように。
 いつか…心の優しい女性と出会い、
 温かい家庭を築くことができますようにと。

妊娠しやすい排卵日はいつか?

 基礎体温をつけていくと、ある程度排卵日を予測できます。
長い間、低温期の最後にさらに一段体温が下がる日があり
(最低体温日)、この日が排卵日だとずっと考えられてきました。
これは、卵巣の中で育った卵胞が破れて排卵すると
卵胞は黄体というものに変化し、
ここから分泌される黄体ホルモンによって体温が上昇します。
ですから、この体温がいちばん下がった日を排卵日とすることは、
理にかなっていました。

 ところが、経膣超音波法の登場によって、
卵胞の大きさまで測定できるようになると、
排卵の時期を数時間単位で予測できるようになりました。
そして、実際に排卵が起こった時期を調べてみると、
必ずしも最低体温日に排卵するわけではなく、
むしろ、その翌日のほうが頻度が高いことがわかってきました。

 おおよその頻度を示すと、最低体温日前日5%、
最低体温日22%、最低体温日翌日(低温相最終日)40%、
最低体温日翌々日(高温相初日)25%です。
最低体温日=排卵日という考えがまかり通っていますので、
まずはこの事実を認識することが重要です。
そして、最低体温日の前日からの5日間は、
最も妊娠しやすい「GOLDEN 5DAYS」です。
この期間のセックスの頻度を高くすると、妊娠の可能性は高まります。

レッスン:基礎体温表によって排卵日をつかもう




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