「不妊ルーム」

Archive for 8月, 2015

不妊治療と仕事と妊娠

「不妊ルーム」で、多くの方とお会いしてきて、
漠然とですが、仕事を持っておられる方のほうが、
不妊治療にハマりにくいという印象を持っています。
なぜなら、仕事中は仕事に集中せざるを得ないわけですから、
その間は子どもができる、できないなどということは忘れて、
目の前の仕事に打ち込むことができるからだと思います。

「不妊治療のために、仕事をあきらめました」という方もありますが、
それがかならずしもよい結果につながるわけではありません。
「不妊治療に専念するために仕事をやめたが、
生活が不妊治療一辺倒になってしまいつらくなったので、
気持ちを入れ替えて仕事に戻ろうと思ったら、妊娠した」
――そんなややこしい(?)報告メールもいただきました。

このように書くと、仕事をしているほうが
妊娠しやすいと思われるかもしれませんが、
仕事のストレスが非常に強かったり、
仕事で疲れ果ててまっとうな夫婦生活が送れないというのも困ります。

一方、専業主婦の方の場合、その気になれば家にこもって
外に出なくても済んでしまうものです。
誰とも会わず、一日中不妊治療の本やインターネットばかりみていては、
「インターネット不妊」への道をまっしぐらに
突き進んでいるようなものですから、
とてもヘルシーな生活とはいえません。

結局のところ、家の外でも内でもいいから、
自分が関心をもって目を向けられるような何かを
持つことがとても大切なのです。
あなたにとってそれが仕事ならば外へ出て行けばいいし、
家のなかにだって打ち込めるものを
見出している人はたくさんいるでしょう。

 レッスン: 不妊治療に生活を占領させない!

男性が精液検査を拒否しているケースでは、「不妊ルーム」でも、
妊娠に至るカップルは少ないという傾向があります。
けれども、たしかに夫の協力は欠かせませんが、
あまり無理強いするのもよくありません。
その後の夫婦生活が希薄になったり、夫婦仲が悪くなるなど、
妊娠を妨げることにもなりかねないからです。

どうしても男性が検査を拒む場合は、
「ヒューナーテスト」である程度代用できます。
これは別名「性交後試験」とも呼ばれています。
セックスのあと、女性の子宮のなかで
精子が元気かどうか調べる検査です。
検査結果が良好であれば、
少なくとも精子の運動率には問題がないと考えられます。

逆に、ヒューナーテストで問題があった場合は、
何回か繰り返し検査する必要があります。
この検査は男性のコンディションにも影響されますし、
女性の頚管粘液の状態や、
セックスから検査までの時間などにも影響されるからです。
このことを考えると、男性の精液検査が
必要なことがおわかりいただけるでしょう。

男性側の原因には、ほかにもED(勃起障害)、
射精障害などがありますが、このような原因があるときは、
泌尿器科で相談してみましょう。
精液検査は泌尿器科でも受けることができます。

二人目不妊のケースの多くが、
IVFを必要としないことは、私の本に書きました。
二人目不妊の場合が、セックスの回数不足によることも大きく、
排卵日検査薬を使ったタイミング法のみで
妊娠する本当にケースは多くあります。
しかし、年齢的な問題や、器質的な問題で、
どうしてもIVFを視野に入れなければならないケースがあるのも事実です。

二人目不妊の場合はファミリープランニングではなく
ライフプランニング、とくに経済的事情もよく考えてください。
子供は小さいうちは、手間はかかりますが、
お金はそんなにかかりません。
そして、成長して手間がかからなくなってくると、
今度はお金がかかるようになってくるのです。
IVFの医療費が将来その子につけが回ってこないともかぎらないのです。

 それでもどうしてもIVFを希望するならが、
一人目の不妊の方にもまして、
経済的なプランを厳しくすることが大事です。
もしも赤ちゃんが授からなかった場合、
もう一回、もう一回と無計画に
治療を引き伸ばすことだけは避けてほしいと思います。

■金額が高額なだけ、期待も大きくなり、
成功しなかった場合の心理的負担も大きくなります。
また肉体的負担も大きいので毎月続けられず、
1年間に可能なIVF回数も限られてきます。
高齢になればなるほど年齢のリミットもあります。
IVFに取り組む際は、やはり事前に
「いつまで、いくらまで」を話すことは大切です。
また、成功しない方が当たり前の気持ちで
取り組んだほうがいいような気がします。

妊娠力がアップする健康生活!

健康的な暮らしというと、とても真っ当なことのようで、
でもなんだか窮屈な感じがするような印象がありませんか?
早寝早起きの規則正しい生活、バランスのとれた食生活、
お酒は適度に、タバコは厳禁、運動不足は改める,,,,,。
こうあげると、してはいけないことのオンパレード、
体によいことはわかっていても、これじゃあ息が詰まってしまいます。

ただ、あなたが妊娠を望むのであれば、やはりある程度暮らしの中に、
節度と約束事を設けることは大事なことです。夜更しは誰にでもあります。
でも、それが毎日では、体調を壊したり、
ホルモンのバランスを乱すことになりかねません。
友達とお酒を飲んで、パッと騒ぐのはとても楽しいものです。
でも、それがほとんど毎日であったり、
お酒を飲んで酔わないと眠れないというようであれば、
それはライフスタイルを見直す必要があるのではないでしょうか?

みなさんに心がけていただきたい「健康な生活」とは、
いわば「まっとうな生活」ということです。
現代人は、この「まっとうな生活」というものが、
なかなか送りにくくなってきているように思えます。

生活スタイルは人それぞれですが、時計の針が翌日になる前には眠る、
食事は1日3食きちんと食べることなどは、
ぜひ心がけていただきたいことです。
睡眠と食事で毎日の生活に規則的なリズムをつけることは、
女性のホルモンのバランスをよい状態に保つために大切なことなのです。

妊娠を呼ぶ「3つの法則」

不妊診療の現場で、最初タイミング法ということをやりますけれど、
生理開始から2週間前後に排卵しますが、その排卵する卵というのは、
卵胞という袋に入っています。卵そのものは、直径が0.1ミリ、
目に見えない位の大きさなんですけれども、
それが入っている卵胞という袋は、排卵が近づくにつれて、
日々日々大きくなっていくんです。
卵胞の直径が平均22ミリで排卵するといわれています。

ですから、経膣超音波で袋の大きさを測れば、
だいたいいつ排卵するかということが、医療側は目安がわかるわけです。
それを患者さん側に「だいたい明後日ぐらいですよ」とか、
「明日の晩じゃないですか」というメッセージをする。
それに合わせて夫婦生活をもってもらうというのが、
タイミング法という、日本中で世界中でおこなわれている方法なんです。

ところが、この方法は卵胞というものをチェックするわけですから、
医療機関、お医者さん以外はできなわけです。
ところが基礎体温表をつけるということと、
排卵日検査薬を使うということは、家庭でできるわけです。
ここに大きな大きな違いがあるわけです。

ですから、最初は自分達でやれることをやってみよう。
それでもダメだったら次に行ったらどうだろうか? 
その時に、ただがむしゃらに努力するのではなくて、
基礎体温表をつけてみる、
排卵日検査薬を併用してみるということなのです。
そして、さらに大切なのは、夫婦生活を増やすということです。
 ”妊娠を呼ぶ「3つの法則」”です。

「不妊ルーム」に来られる方へのアドバイスも根本は同じです。
正確な数値を出すことはできないでしょうけど、
子供を望む夫婦の半数近くは、
この方法で妊娠できるのではないかと、私は思っています。




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