「不妊ルーム」

Archive for 4月, 2015

体外受精は金魚すくい!?

「不妊ルーム」では、体外受精を受けようと決めたカップルは、
「自然周期」「低刺激周期」で採卵する医療機関に
紹介することが多くなってきました。
そして、そうした医療機関で実際に体外受精を
経験された方の話を聞いていると、
“体外受精は金魚すくい” なのではないか? 
そんな風に思えてきます。

体外受精が普及してからは、ロング法、
ショート法での採卵が一般的でした。
こうした刺激法では、毎日医療機関に通院して注射をし、
両方の卵巣に数多くの卵を育てて、特定の日に一斉に採卵し、
受精した卵のうち、良好な受精卵(胚)を戻すといったやり方です。
こうした方法は、現在でも主流だと思います。

しかし、体外受精は、医師や培養士の技術が優秀であれば、
ロング法、ショート法は、必要ないと主張する不妊治療医もいます。
自然周期であれば一切薬を使用しないわけですから、
まず通院回数がグッと減ります。

排卵前に、ねらいをつけた卵にスッと近づいていって、
その一個を上手にすくいとってきて、受精させ、
そしてそっと子宮の中に受精卵を戻す。
本当に上手な体外授精-胚移植は、それだけのことなのです。
まさに金魚すくい名人が、ねらった金魚にスッと近づいて、
モナカですくい、お椀の中に金魚を入れることに似ていると思えるのです。
確かに投網を使って、数多くの金魚を捕るという方法もありますが、
これでは網の中の金魚を痛めてしまうでしょう。

現在、不妊治療、とりわけ体外受精にトライしている女性の多くは
仕事を持っていて、「そうたびたびは通院できない」
という声をよく耳にします。
こうした背景があり、自然周期、
低刺激周期採卵が増えているのだと思います。
詳しくは、私の著書『35歳からの妊娠スタイル』
もご参考にしてください

 タイミング法の基本中の基本が
「基礎体温表」をつけるということです。
最近、不妊治療の現場ではだんだんと、
この基礎体温表がないがしろにされているように感じていますが、
残念なことです。

また、つけることが目的となって、
有効に活用していない方もたくさんいます。
基礎体温とは、目がさめたらベッドから起き上がる前に
測る体温のことです。
測るといっても普通の体温計ではなく「婦人体温計」を使います。

 私は、基礎体温表つけることは、妊娠を望む人にとって、
ほかのどんな検査よりも重要だと感じています。
なぜなら、基礎体温表を2~3か月もつけていると、
鏡があなたの姿を映し出すように、
基礎体温表があなたの卵巣の状態を映し出しようになってきます。
もちろん、排卵の日を予測するという意味でも重要です。
基礎体温を測ることは、いわば家庭でできる不妊の検査です。
これから不妊治療を受けるという人にも、
基礎体温表をつけることをぜひともおすすめします。

また、高額の婦人体温計には、
体温を測ると同時に基礎体温表が記録できるものがありますが、
私はそうしたものはおすすめしていません。
数カ月間の経過をひと目で見ることができないからです。

 基礎体温は毎朝7時に測るものだと思っている人も多いようですが、
これも正しくはありません。時間にこだわりすぎと、
なにより長続きしなくなります。
基礎体温は、起床の直前に測る体温だと思ってください。
そして、基礎体温を測ったら、必ず基礎体温表に書き込んでください。

 基礎体温表には、一般に市販されているノートブック型のものや、
最近ではインターネット上からダウンロードできるものもありますが、
私はこのような基礎体温表をおすすめしていません。
その理由をひとことでいってしまえば、
ページが変わることによってつながりがわからなくなるからです。
とくに、薬などを服用している場合は、
効果の判定などもすぐにつかめないこともあります。
そこで私は、数ヶ月間の基礎体温がひと目でわかる
横長のもをおすすめしています。
また、高温期と低温期の境界線である
36・7℃に赤い線がひいてあるものが理想です。

妊娠力を高める健康生活とは?

健康的な暮らしというと、とても真っ当なことのようで、
でもなんだか窮屈な感じがするような印象がありませんか?
早寝早起きの規則正しい生活、バランスのとれた食生活、
お酒は適度に、タバコは厳禁、運動不足は改める,,,,,。
こうあげると、してはいけないことのオンパレード、
体によいことはわかっていても、これじゃあ息が詰まってしまいます。

ただ、あなたが妊娠を望むのであれば、やはりある程度暮らしの中に、
節度と約束事を設けることは大事なことです。夜更しは誰にでもあります。
でも、それが毎日では、体調を壊したり、
ホルモンのバランスを乱すことになりかねません。
友達とお酒を飲んで、パッと騒ぐのはとても楽しいものです。
でも、それがほとんど毎日であったり、
お酒を飲んで酔わないと眠れないというようであれば、
それはライフスタイルを見直す必要があるのではないでしょうか?

みなさんに心がけていただきたい「健康な生活」とは、
いわば「まっとうな生活」ということです。
現代人は、この「まっとうな生活」というものが、
なかなか送りにくくなってきているように思えます。

生活スタイルは人それぞれですが、時計の針が翌日になる前には眠る、
食事は1日3食きちんと食べることなどは、
ぜひ心がけていただきたいことです。
睡眠と食事で毎日の生活に規則的なリズムをつけることは、
女性のホルモンのバランスをよい状態に保つために大切なことなのです。

二人目不妊はなぜ多い?

二人目不妊のカップルがとても増えています。
二人目不妊においても器質的な問題が、
一人目を出産した後にも生じ得ますから、
一通りのスクリーニングの検査をすることは意味のあることです。
しかし、もし特定の原因が見いだせないのであれば、
不妊治療だけに期待するのではなく、二人のこれまでを振り返り、
生活を見直してみることで、
手がかりを見いだすことができる場合も多いのです。
二人目不妊を克服するカギが、
セックスに「新鮮さ」を見いだすことだったりします。

不妊治療の現状において、一人目不妊、二人目不妊を問わず、
女性の年齢が35歳以上であった場合、
非常に短い期間で体外受精に誘導されるケースが、
目立って多くなってきています。
私のこれまでの不妊相談の経験から、二人目不妊に対しては、
高度生殖医療は、あまり考えてほしくないと思っています。

第一の理由は、何よりもその医療費が
膨大であるということがあげられます。
そして、二人目不妊であっても高度生殖医療の妊娠率は、
年齢とともに低下していきますから、
二人目のお子さんを授かる確率も低くなっていきます。

子供は小さい時はとても手間がかかりますが、
親の手がかからなくなってくるころから、
今度はお金がかかるようになってきます。
体外受精という大きな医療費を投資した場合、
今いるお子さんに将来そのツケが回ってこないのか心配するのです。
ですから、二人目不妊も含め不妊治療は、
ファミリー・プランニングとしてではなく、
ライフ・プランニングと位置づけてほしいと思います。

体外受精と成功報酬制度

体外受精の治療費に関して「成功報酬制度」を
採用する医療機関も増えてきました。
成功報酬制度とは、これまで述べてきたように体外受精は
いくつかのステップに分けて考えることができるのですが、
達成された手技に対してのみ課金しようという流れです。

たとえば、排卵誘発をおこなっても採卵できないという場合が生じます。
そした場合には、排卵誘発の料金しか課金しない。
もしくは、排卵誘発を失敗したと考え、
排卵誘発の料金そのものを請求しないという医療機関もあるようです。
これまでのように、成功しても不成功に終わっても、
1回の体外受精につき40万円~60万円という医療ではなくなりつつあります。

体外受精を受ける側に立って考えるならば、
治療を考えている医療機関のホームページに料金表が掲載されているのかどうか、
それをまずチェックしてみてください。
そして、その医療機関で実際に相談に行った場合、
その料金表に明細がきちんと整理して書かれているのかどうか、
ということもチェックしてみてください。




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