「不妊ルーム」

Archive for 2月, 2015

二人目不妊はなぜ多い?

二人目不妊のカップルがとても増えています。
二人目不妊においても器質的な問題が、
一人目を出産した後にも生じ得ますから、
一通りのスクリーニングの検査をすることは意味のあることです。
しかし、もし特定の原因が見いだせないのであれば、
不妊治療だけに期待するのではなく、二人のこれまでを振り返り、
生活を見直してみることで、
手がかりを見いだすことができる場合も多いのです。
二人目不妊を克服するカギが、
セックスに「新鮮さ」を見いだすことだったりします。

不妊治療の現状において、一人目不妊、二人目不妊を問わず、
女性の年齢が35歳以上であった場合、
非常に短い期間で体外受精に誘導されるケースが、
目立って多くなってきています。
私のこれまでの不妊相談の経験から、二人目不妊に対しては、
高度生殖医療は、あまり考えてほしくないと思っています。

第一の理由は、何よりもその医療費が
膨大であるということがあげられます。
そして、二人目不妊であっても高度生殖医療の妊娠率は、
年齢とともに低下していきますから、
二人目のお子さんを授かる確率も低くなっていきます。

子供は小さい時はとても手間がかかりますが、
親の手がかからなくなってくるころから、
今度はお金がかかるようになってきます。
体外受精という大きな医療費を投資した場合、
今いるお子さんに将来そのツケが回ってこないのか心配するのです。
ですから、二人目不妊も含め不妊治療は、
ファミリー・プランニングとしてではなく、
ライフ・プランニングと位置づけてほしいと思います。

妊娠しやすい人になる!

「不妊ルーム」では、毎月10名前後の方が妊娠されますが、
妊娠にいたる方には特徴があることには、以前より気がついていました。
黄体機能不全がない人が、ある人より、基礎体温表がきれいな人が、
そうでない人より妊娠しやすいことは、だれでも理解できると思います。
また、夫婦の愛情が強く結ばれている方が、そうでないカップルより 
”妊娠力 ”が高いことも容易に想像できるでしょう。

しかし、そういったこととは別に、女性の側に
「妊娠しやすくなる心の持ち方」というのがあると、
私は「不妊ルーム」の経験から思うのです。
妊娠しなければ生理がやってきます。
この時、「また生理がきてしまった」と思ってしまうか、
「今月もまた、チャンスが来た!」と捉えるかによって、
妊娠しやすさは違ってくると、私は常々思っています

基礎体温表をいつも眺めて、妊娠のことばかり考えている生活は、
決して望ましいものではありません。
開き直りといったものが「妊娠」にポジティブに働くことは、
私のみならず、不妊治療を担当している先生方もしばしば口にしています。
あなたの周りにも、そういう話がないでしょうか?

こうしたことは、私の著書『新・妊娠レッスン』の中で、
「妊娠しやすい人、しにくい人」にも書きました。
ちょっと乱暴かもしれませんが、
「やることはやっているのだから、あとはなるようになる」
といった開き直りも、時として大切なのです。

「不妊ルーム」でも、「今月ダメだったら
不妊治療に進もうと思っていたら妊娠した」とか、
体外受精の決心してをして、医療機関へ紹介状を持って出向いたら、
その時に妊娠していた女性も稀ではありません。
妊娠は、”忘れた頃にやってくる”という側面もあります。

「不妊ルーム」はこんなところ

こまえクリニック「不妊ルーム」でのフォローアップに関する質問を、
多くいただいております。
「不妊ルーム」でおこなっていることをひと言で言えば、
『内診台のない妊娠へのアプローチ』です。
そうした方法で、今日に至るまで1,762名の方が妊娠されています
(2015年2月26日現在)。

「不妊ルーム」のモットーは、
”不妊治療だけが妊娠に至る道ではない”ということです。
そして、当院でのフォローアップの大きな特徴は、
漢方薬を積極的に用いることにあります。「
不妊ルーム」では、妊娠された女性の8割が、漢方薬を服用しています。
そして、適切な漢方薬を選ぶために、西洋医学的な考えで、
「採血によるホルモンチェックのデータ」と
「基礎体温表」を参考にしています。

不妊治療に関する、全国的な傾向として、
年を追うごとの不妊治療にエントリーする
女性の高齢化という事情があります。
「不妊ルーム」も例外ではありません。
現在「不妊ルーム」に通院されている方の中心は、
30代の後半~40代へ移行しつつあります。

こうした事態に対応すべく、数年前より
DHEAという新しいサプリメントを取り入れ、その効果が現れています。
DHEA導入後、37歳以上で妊娠される方が、約2割アップしました。
そして、「不妊ルーム」で妊娠される方の7割は、不妊治療経験者です。

また、8,000組近いカウンセリング経験から、
私の頭の中には不妊治療マップがあります。
ですから、専門的な不妊治療を希望される方には、
信頼できる医療機関への紹介も行っています。

妊娠しやすい3つのポイント

私が「不妊ルーム」で、フォローアップを通してわかってきたことは、
「妊娠しやすい3つのポイント」があるということです。

1) 女性の年齢が若いこと
2) 不妊治療歴が浅いこと(もしくはないこと)
3) セックスの回数が多いこと

この3つが揃(そろ)っているカップルは、
不妊に関する大きな因子がなければ、
妊娠に至る確率がかなり高いと言えます。

まず、1)の年齢についてですが、
私のクリニックにカウンセリングで来院する女性の平均年齢は、
だいたい35~36歳くらいです。これは平均値ですので、
実際にはもっと若い方から40歳以上の方までいます。
こうして幅広い年代の患者さんをみていると、
やはり20代の患者さんのほうが、
フォローアップを開始してから妊娠するまでの期間が短い傾向があります。
また、若い人ほど、基礎体温表と排卵日検査薬を上手に活用するだけで、
妊娠できるケースが多いのも事実です。

次に2)の「不妊治療歴が浅いこと(もしくはないこと)」。
このことは、いろいろな薬が使用されていないので、
体がホルモンバランスの点から柔軟性があるということを意味しています。
と同時に、頭の方にも柔軟性がある場合が多いということも意味しています。
たとえ不妊治療歴が長くても、その精神状態をリセットして、
本来の「妊娠力」を取り戻せればよいわけですから、
例えば自分がかなりの間不妊治療をおこなってきたからといって、
がっかりする必要はありません。

そして、3)のセックスの回数が多いほうが
妊娠しやすいというのはごく当然のことなのですが、
意外とそのことには目を向けられていないと思います。
とくに不妊治療をしているカップルは、
排卵の日に的をしぼってセックスをし、その日以外は、
ムダな行為と考えてしまう傾向があります。
しかし、それは大きな思い違いです。
排卵前後のセックスでも、妊娠はあり得ますし、
なによりも、なんのためにセックスをするのか、
原点に立ち返って考えてみましょう。

妊娠を追いかけると逃げてゆく

妊娠、赤ちゃんのことにとらわれすぎないことは大切です。
夫婦の会話の中心が、妊娠のことばかりになっていませんか? 
あるいは、ことあるごとに不妊の話をパートナーにもちかけていませんか? 
もういちど、最近の日常をふりかえってみましょう。
もし、そういうことがあれば、一度、赤ちゃんのことや
不妊治療のことを頭から切り離す勇気をもってください。

私がいつも感じていることは、不妊は一刻を争う病気ではないということ、
一刻を争っているカップルほど、かえって妊娠しにくいということです。
毎月タイミング法を試みているという人は、
たとえば2~3か月、不妊のことも排卵日のことも忘れて
夫婦の生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。
そのほうが、かえってよい結果を生むことも少なくありません。

それからもう1つ、できるだけ妊娠を気楽に考えるということも大切です。
赤ちゃんができるかどうかはだれにわからないんだから気楽にやろう、
そう思えると、気持ちが前向きになれるし、
自分とパートナーの関係を冷静に見つめなおすきっかけにもなります。
不妊治療よりも、妊娠よりも、
その前にもっと大切なことがあることを忘れないで下さい。




「不妊ルーム」