「不妊ルーム」

Archive for 1月, 2015

体外受精とは何か?

体外受精とは、一言で言えば排卵直前の卵子を
卵巣から取りだし、シャーレの中で精子を取り込ませ、
子宮の中に戻すことです。
このプロセスをもう少し、詳細に説明したいと思います。

このためのキーワードは「卵子のドロップアウト」です。
体外受精のプロセスは通常5つに分けて考えることができます。

?排卵誘発
?採卵
?採精及び精子の調整
?受精及び培養
?胚移植

それらの過程のいずれかにおいても障害が生ずれば、
それから先のステップはないということになります。

ステップダウンも不妊治療!

現在の不妊治療は、登り道だけの片道切符しか渡されないケースが多いのです。
しかし私は、不妊治療にも下り道(ステップダウン)があると思うのです。
そこで重要になってくるのが、セカンドオピニオンという考え方です。

セカンドオピニオンとは、簡単にいえば、現在受けている治療について、
納得できな点や、自分だけでは判断できないことがあったとき、
別の医師の判断を仰ぐということです。
たとえば、主治医に体外受精を進められたとします。
そのとき、別の医師は、「体外受精に進む前に、
腹腔鏡検査をつぎに考えてみてください」という意見を述べるかもしれません。
これらの意見を参考にしながら、
最終的に患者さんが治療方針を選択するわけです。

体外受精まで進んだカップルが、治療をやめたら
自然妊娠したという話はあちこちから聞きます。
実際、体外受精などの高度生殖医療を行う医療機関での統計でも、
不妊外来受診者の75パーセントはタイミング法による妊娠だったということです。

私がここで言いたいのは、不妊治療を受けていても、自然妊娠の可能性、
あるいはより自然に近い妊娠の可能性を追求しようということです。
それはすなわち、不妊治療にはステップアップだけではなく、
ステップダウンもあるということです。

直角三角形の三角定規を思い出してください。
片方は急な坂道、もう一辺はなだらかな坂道です。
どうやら不妊治療は、険しいルートからの登山になることが多いようです。
反対に回ると、ハイキングのような感覚で、頂上に行きつくこともあるのです。

レッスン:不妊治療をやすんでみるのも不妊治療

婦人科のドアをノックする前に

「妊娠力」があるのに、その力をじゅうぶんに発揮できていないために、
妊娠しないカップルがたくさんいます。

私は不妊治療を否定するつもりはまったくありません。
たとえば卵管が両方とも完全に閉塞しているのなら、
自然妊娠は物理的に不可能です。
このような方は、速やかに信頼できる不妊治療の先生を紹介しています。
ですから、「不妊ルーム」へカウンセリングを受けに来られ、
産婦人科医の専門的な治療が必要であると判断して、
紹介状を書く方は大勢います。

さて、こうした大前提をふまえた上で、
「不必要な不妊治療は避けるべきだ」と、言いたいと思います。
そして、不妊治療のドアをノックする前に、
妊娠について「複雑」に考えないようにしましょうと、
アドバイスしたいのです。
それは、あなたがたカップルの「妊娠力」に
良い影響がないからです。このことは、不妊治療を行っている方にも、
またこれから不妊治療にエントリーしようとする方にも、
頭の片隅に置いておいてほしいと思います。

その上で、不妊治療が必要だと思われるのなら、
ご夫婦の心をひとつにして、医療機関のドアをノックすればよいでしょう。
その場合でも、医師があなたの「妊娠力」を高める手助けをしてくれる、
そんな思いで治療にのぞんでほしいと思います。

「不妊ルーム」が産声を上げてから、15年あまりの歳月が流れました。
この間に本当に色々なことがありました。
そうした中で、ここ数年顕著な傾向があります。
それは、一人目を「不妊ルーム」で妊娠、
そして出産された女性が二人目を希望して、
再度「不妊ルーム」でのフォローアップを希望するといったケースが、
とてもに増えているのです。

ところが、ここで私は大きな壁にぶつかってしまいました。
というのは、一人目が自然妊娠、
あるいは、「不妊ルーム」で一人目を妊娠、
そして出産した女性が、4〜5年経てから
「不妊ルーム」を訪れるというケースが多いのです。
一人目を出産したのが30代半ばであれば、
40歳前後ということになります。

もちろん、夫婦の側にしてみれば、
子どもができると二人目どころではなくなりますから、
子育てに振り回される日々が続きます。
そして、その子がヨチヨチ歩きを始め、
そして保育園、幼稚園に入園したあたりから二人目を考えはじめるのです。
ですから、4〜5年の時間が経過するといういうことは、
ある意味自然なことなのです。

しかし、二人目を希望した女性が40歳前後となると、
卵子のエイジングという問題が前面に出てきます。
私は現在こうした二人目希望の女性と
毎日のように顔を会わせているわけですが、
こうした二人目希望を叶えることを「ドリームアゲイン」といっています。
そして、こうした女性達から異口同音に出てくるのが、
「卵子のエイジングということを最初から知っていれば、
もう少し子どもを持つという計画を、
前倒しで考えることができた」ということです。

幸いなことに、漢方薬に加え、最近DHEAサプリメントなどを使って、
年齢の高い女性でも妊娠される方がとても増えてきました。

私の本『35歳からの妊娠スタイル』(主婦と生活社)は、
そうした二人目希望の女性たちの
精神的バックボーンになるようにという思いも込めました。
手にとっていただければ幸いです。

35歳は妊娠のまがり角!?

遠い昔の化粧品のCMに、「25歳はお肌の曲がり角」
というのがありました。これを妊娠にあてはめるなら、
「35歳は妊娠の曲がり角」と言えるかもしれません。

「不妊ルーム」を開設してしばらくの間、
35歳の 「壁 」 で苦戦をしていた時期がありました。
それから、私も経験を積んでいき、漢方薬を積極的に利用したこと、
ブログでも取りあげているDHEAというサプリメントの使用などにより、
35歳以上の妊娠も順調に伸びてゆきました。

現在の「不妊ルーム」では、女性の35歳は、
「 壁 」という状況ではまったくありません。
しかし、それでもこの年齢を「曲がり角」と考えるのは、
例えば35歳で第一子を授かった人が、
二人目を希望して来院される人が急増しているからです。
いわゆる ” アラフォー世代 ” になって、
二人目不妊で苦労するケースを少なからず経験しています。

35歳を越えると、FSHの上昇や、DHEAの低下といった、
鏡には映らない体の変化が、数値としてあらわれるようになってきます。
こうした検査は、医療機関を受診して、
自らチェックをお願いすることも可能です。
また、自らができることとして、基礎体温表を大切にして、
それを見ているだけでも、自分の体のリズムというものは、
ある程度自分で知ることができます。
ブライダルチェックがあるのなら、
「妊活チェック」もあっていいかもしれません。

私は子供を持つということを「家族計画」ではなく、
「人生計画」と考えるべきだと、皆さんに伝えています。
自分やご主人の年齢、あるいは自分たちをとりまく環境、
社会状況をなどを考え、
これからのライフプランを立てていただきたいと思います。

私の最新刊『35歳からの妊娠スタイル』(主婦と生活社には、
35歳からどのように妊娠にアプローチすればよいか、
わかりやすく解説しました。きっと皆さまのお役に立つと思います。

アマゾン:『35歳からの妊娠スタイル』

http://amazon.jp/dp/4391144123




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