「不妊ルーム」

Archive for 11月, 2013

妊娠しやすい人になる!

「不妊ルーム」では、毎月10名前後の方が妊娠されますが、
妊娠にいたる方には特徴があることには、以前より気がついていました。

黄体機能不全がない人が、ある人より、基礎体温表がきれいな人が、
そうでない人より妊娠しやすいことは、だれでも理解できると思います。
また、夫婦の愛情が強く結ばれている方が、そうでないカップルより
 ”妊娠力 ”が高いことも容易に想像できるでしょう。

しかし、そういったこととは別に、
女性の側に「妊娠しやすくなる心の持ち方」というのがあると、
私は「不妊ルーム」の経験から思うのです。

妊娠しなければ生理がやってきます。
この時、「また生理がきてしまった」と思ってしまうか、
「今月もまた、チャンスが来た!」と捉えるかによって、
妊娠しやすさは違ってくると、私は常々思っています。

基礎体温表をいつも眺めて、妊娠のことばかり考えている生活は、
決して望ましいものではありません。
開き直りといったものが「妊娠」にポジティブに働くことは、
私のみならず、不妊治療を担当している先生方もしばしば口にしています。
あなたの周りにも、そういう話がないでしょうか?

こうしたことは、私の著書『新・妊娠レッスン』の中でも述べ、
ホームページ「不妊ルーム」「妊娠しやすい人、しにくい人」にも書きました。
ちょっと乱暴かもしれませんが、「やることはやっているのだから、
あとはなるようになる」といった開き直りも、時として大切なのです。

「不妊ルーム」でも、「今月ダメだったら不妊治療に進もうと思っていたら妊娠した」とか、
体外受精の決心してをして、医療機関へ紹介状を持って出向いたら、
その時に妊娠していた女性も稀ではありません。
妊娠は、”忘れた頃にやってくる”という側面もあります。

私は排卵していますか?

「不妊ルーム」に通院されている方から、
「今回私は排卵していますか?」という質問をよく受けます。

「不妊ルーム」での妊娠へのアプローチの基本は、
基礎体温表と排卵日検査薬を活用することです。
「基礎体温表が右目なら、排卵日検査薬は左目、
両眼で見ると、物は立体的に見えるでしょう」という説明もします。
しかし、いくら基礎体温表をながめても、また、排卵日検査薬を使用しても、
排卵を確認することはできません。

排卵しているのかどうかをどうしても知りたい場合、
排卵前から、卵胞チェックを入念に行い、卵胞が消失し、
ダグラス窩(か)と呼ばれるところに腹水が確認されれば、
排卵されていることになります。
しかし、不妊治療を専門におこなっている医療機関でも、
こうした入念な超音波検査はおこなっていません
。第一、このような事をおこなえば、
女性そのものが精神的にまいってしまうと思います。

私は排卵してるかどうか、そのものに執着するのはやめた方がいいと思うのです。
一般的にいって、基礎体温表が低温期と高温期が明確に分かれていて
排卵日検査薬の反応があれば、排卵したと考えた方が精神衛生上いいように思うのです。

もっとも「不妊ルーム」でも、新しい超音波機種の導入と同時に、
おなかの上からの「卵胞チェック」をおこなっております。
これを始めたきっかけは、「この方法なら、何回やってもらってもいい!」
という女性の声があったからです。
腹部超音波検査による「卵胞チェック」を開始してから、
妊娠が増えたことも事実です。

実際、当院で妊娠された多くの女性は、
そうした排卵の有無に無頓着な人が多いのです。
『新・妊娠レッスン』にも書きましたが、妊娠には ”あっけらかん”
とした開き直りが大切だと、私はつくづくそう感じます。

インターネット不妊の方急増中!

近年、医療機関のホームページの情報は、PRの色彩を年を追うごとに濃くしています。インターネットは世界中の誰でも、自らが情報を発信できることを特質としていおり、これに制限を加えるということは好ましくないでしょう。問題はその情報を読みとる側が、目利きになることが大切なのです。不妊のことを勉強している人ほど、妊娠しづらくなります。そして、そうした人々が持つ情報の傾向として、自らに都合のよい情報を収集しようという傾向が認められます。インターネット上の情報には、表層的、並列的という特性があります。さらに発信する側もそれを受ける取る側も、自らに都合のいいような利用の仕方をするのです。不妊に関してインターネットで情報を引き出そうと思えば、その量においては無尽蔵に引き出すことが可能です。しかしながら、その質を吟味するのは、利用する側の能力に委ねられていますので、送り手側の情報を一方的に鵜呑みにしてしまうと、適切な判断にはつながりません。インターネットは自らの目的をはっきりと持ち、ピンポイントで利用すると、自分が必要としている情報に正確にアクセスできることも多くあります。しかし、ネットサーフィンのような形で、ウェブ上を漫然とたどっていくような利用の仕方は、こと不妊に悩む方にとっては行うべきではありません。それは終わりのない旅を続けることであり、不妊ワールドの中に自分の身を置いてしまうことにもなりかねません。

妊娠を呼ぶ「3つの法則」

不妊診療の現場で、最初タイミング法ということをやりますけれど、
生理開始から2週間前後に排卵しますが、
その排卵する卵というのは、卵胞という袋に入っています。
卵そのものは、直径が0.1ミリ、目に見えない位の大きさなんですけれども、
それが入っている卵胞という袋は、排卵が近づくにつれて、日々日々大きくなっていくんです。

卵胞の直径が平均22ミリで排卵するといわれています。
ですから、経膣超音波で袋の大きさを測れば、
だいたいいつ排卵するかということが、医療側は目安がわかるわけです。
それを患者さん側に「だいたい明後日ぐらいですよ」とか、
「明日の晩じゃないですか」というメッセージをする。
それに合わせて夫婦生活をもってもらうというのが、タイミング法という、
日本中で世界中でおこなわれている方法なんです。

ところが、この方法は卵胞というものをチェックするわけですから、
医療機関、お医者さん以外はできなわけです。
ところが基礎体温表をつけるということと、排卵日検査薬を使うということは、
家庭でできるわけです。
ここに大きな大きな違いがあるわけです。

ですから、最初は自分達でやれることをやってみよう。
それでもダメだったら次に行ったらどうだろうか? 
その時に、ただがむしゃらに努力するのではなくて、基礎体温表をつけてみる、
排卵日検査薬を併用してみるということなのです。
そして、さらに大切なのは、夫婦生活を増やすということです。
これが ”妊娠を呼ぶ「3つの法則」”です。

「不妊ルーム」に来られる方へのアドバイスも根本は同じです。
正確な数値を出すことはできないでしょうけど、
子供を望む夫婦の半数近くは、この方法で妊娠できるのではないかと、私は思っています。

多くのかたは、子どもを望んで「不妊ルーム」に来院されます。
大変印象深いケースですけれども、非常に面白い方もおられるのです。

かなり前になりますけれども、ある女性が「不妊ルーム」に相談にこられました。
ところがその女性は、椅子にすわると、
「私は子どもはいりません」と言うわけです。
それで私が不思議に思って、
「子どもがいらないのになぜ、「不妊ルーム」にくるのですか?」と聞きました。

彼女が言うには、「私は子どもは欲しくないんだけれども、
旦那が子ども、子どもってうるさいのです」というわけです。
それで、仕方なしに背中を押されて相談にきた。そういう話なんです。
それで、ご本人の検査、ご主人の精液検査を行いましたが、
何ら問題となる所見は出てきませんでした。

想像するに、”子どもは欲しくない”という気持ちが、
妊娠にネガティブに働いているのではなかろうかと、思ったわけです。
何も問題がないわけですから、2〜3ヶ月で、その方は妊娠反応陽性が出たわけです。

それで私が「あなたは妊娠していますよ」と言いますと、
返ってきた言葉が、「ああ、そうですか」
そして、その次に出てきた言葉が「これで、フラメンコの稽古はお休みですね」
とそういった次第でした。
いわゆる感慨とか、そういった様なものがまったく感じられなかったんです。

ところが、その女性というのは、
当時クリニックからそんなに遠くない所に住んでいらしたようで、
2年くらい経って、たまたまその女性を駅前で私は見かけたわけです。
そうすると、2年前とは全く別人になっているわけなんですね。
子どもが可愛くて、可愛くてしょうがないと。ちょっとでも歩くと、
すぐに追っかけて、「危ないでしょう、○○ちゃん」と言っている。
全く同じ人だと思えない。
そういった経験も「不妊ルーム」ではしています。




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