婦人科という診療科目の名称の拘束性のためか、精液検査を全くおこなわないで女性のみの検索、加療をすすめているというケースも多くみてきました。現在、男性因子による不妊は年をおうごとに増加しており、私が目からみてもほぼ不妊の原因は男女半々ではないかと思えてくるほどです。

 女性因子の検索は、子宮因子、卵巣因子、卵管因子、脳下垂体からのホルモンチェックなど多岐にわたりますが、いろいろな検査をおこなっても、3割程度が原因が特定できない機能性不妊という診断になってしまいます。

 一方、男性因子は精液検査を一度おこない、異常がなければ男性側は異常なしということになります。簡便であることを考えれば、この検査をおこなわないというこは考えられません。しかし、現実に全くおこなわれていないケースが本当に多いのです。

 私は、基礎体温が二層できれいであり、精液検査において異常が認められず、子宮卵管造影検査で通過性が確認されれば、妊娠はあり得るという立場で考えます。そして、これ以外の多岐にわたる検査について、実は婦人科医の間でも意見の統一がはかられていないというのが現状だと思います。医療機関を利用するという立場で考えれば、別に不妊治療に特化しているような医療機関を選ぶ必要は私はないと思うのです。むしろ、気楽に自分達の現状を確かめたいと思うのであれば、総合病院などで男性が泌尿器科を受診して精液検査を受け、女性が婦人科を受診し子宮卵管造影検査を受ける。そして、ともに異常がないと確認されれば、また半年ないし1年程度様子をみてみるというのも、一つの選択肢だと私は思います。

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