「不妊ルーム」

Archive for 3月, 2012

ある女優さんのケースです。最初に「不妊ルーム」に来られた時は、”女優さんしている”感じでした。高ピーというか、”私のこと知ってるー?”って感じなのです。そしてその方は、不妊に関係する病気が、大変な状況でもありました。それで、「不妊ルーム」でのフォローアップは無理だと思いましたので、すぐに不妊の先生を紹介しますと提案したのです。

ところが、彼女は、当時仕事が忙しいということで、何とか舞台が終わるまで、ウチで面倒をみてくれないかと頼まれました。それで、不妊治療までのつなぎとしてフォローアップしたのです。漢方薬を処方し続けていました。そして、しばらくして舞台が一段落したということで、不妊の先生を紹介しました。ところが、私から紹介を受けた担当医も、私の紹介状と基礎体温表を見て、一言「難しい」と言ったきり、無言になったそうです。

彼女は涙を流しながら、車を運転して帰ったそうです。ところが、車を運転して帰ったその時、実は彼女はすでに妊娠していたのです。衝撃的なケースでしたから、鮮明に記憶に残っています。

その彼女が一人目の子を産んで、数年経って、二人目が欲しいと相談に来られたのです。こういうケース、実は「不妊ルーム」でとても増えているのですけれども。二人目で相談に来られた時には、たいへんに穏やかな感じで、最初に相談に来られた時とは全然別人なんですね。「えっ、この人、本当にあの人」という感じなんですね。スタッフも大変驚いていました。

子どもが欲しくなかった女性や、今回のケースのようなことをよく経験します。何が言いたいかというと、”気持ちというのは先取りすることができない”ということなのです。子どもには、「子ども力」とでもいうものがあって、女性を別の人に変えてしまうのでしょう。私は最近、つくづくそう思います。

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多曩胞性卵巣症候群(PCOS)もしばしば見かける病気です。卵巣のなかで卵子は成熟するのに、卵巣の外側の膜がかたくて排卵できない、排卵障害の代表的な病気のひとつです。

この病気をわかりやすく説明しましょう。金魚鉢をイメージしてください。金魚鉢が卵巣で、金魚の口からでた泡が卵胞です。アワは水面に向かって上昇するとともに大きくなり、水面に達するとはじけて消えます。それが多曩胞性卵巣症候群では、アワがでても、水面に油の膜(じっさいには卵巣の表面の膜がかたい)があって外に飛び出すことができないのです。このため、多曩胞性卵巣症候群の患者さんに超音波検査を行うと、卵巣のなかにポカリと抜けた丸い空洞(曩胞)がたくさん並んでいるのを観察できます。産婦人科医はこれをネックレスサインと呼んでいます。

からだはなんとか排卵させようとして、排卵をうながす黄体化ホルモン(LH)を常時多量に分泌します。そのため、多曩胞性卵巣症候群の患者さんではLHの値が高値を示します。基礎体温の乱れ、月経不順がみられます。したがって排卵が不規則で、まったくない人もいます。一般に肥満傾向で、多毛で低音といわれ、男性ホルモンの分泌異常が関係しているといわれています。しかしやせ型で、多毛などがない人もいます。

治療には排卵誘発剤が使われます。ただし排卵誘発剤を投与すると、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)が通常より発症しやすくなりますから注意が必要です。外科的治療には腹腔鏡があります。腹腔鏡でお腹のなかを観察して、卵巣の表面に穴をあけ、排卵しやすくします。これにより妊娠率もあがります。多曩胞性卵巣症候群と診断されている人や疑われている人は、腹腔鏡の治療も選択肢のひとつだと覚えておいてください。「不妊ルーム」では、排卵誘発剤のクロミッド漢方薬で妊娠される方が多いです。

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多くのかたは、子どもを望んで「不妊ルーム」に来院されます。大変印象深いケースですけれども、非常に面白い方もおられるのです。かなり前になりますけれども、ある女性が「不妊ルーム」に相談にこられました。ところがその女性は、椅子にすわると、「私は子どもはいりません」と言うわけです。

それで私が不思議に思って、「子どもがいらないのになぜ、「不妊ルーム」にくるのですか?」と聞きました。彼女が言うには、「私は子どもは欲しくないんだけれども、旦那が子ども、子どもってうるさいのです」というわけです。それで、仕方なしに背中を押されて相談にきた。そういう話なんです。それで、ご本人の検査、ご主人の精液検査を行いましたが、何ら問題となる所見は出てきませんでした。

想像するに、”子どもは欲しくない”という気持ちが、妊娠にネガティブに働いているのではなかろうかと、思ったわけです。何も問題がないわけですから、2~3ヶ月で、その方は妊娠反応陽性が出たわけです。それで私が「あなたは妊娠していますよ」と言いますと、返ってきた言葉が、「ああ、そうですか」そして、その次に出てきた言葉が「これで、フラメンコの稽古はお休みですね」とそういった次第でした。いわゆる感慨とか、そういった様なものがまったく感じられなかったんです。

ところが、その女性というのは、当時クリニックからそんなに遠くない所に住んでいらしたようで、2年くらい経って、たまたまその女性を駅前で私は見かけたわけです。そうすると、2年前とは全く別人になっているわけなんですね。子どもが可愛くて、可愛くてしょうがないと。ちょっとでも歩くと、すぐに追っかけて、「危ないでしょう、○○ちゃん」と言っている。全く同じ人だと思えない。そういった経験も「不妊ルーム」ではしています。

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「不妊ルーム」を始めるのに当たって、私が最初に注目したのが基礎体温表でした。基礎体温表というものは、1930年代にアメリカで、避妊のツールとして開発されたものです。しかし、そのアメリカで避妊薬のピルが普及しだすと、急速に基礎体温表はアメリカで廃れていきました。そして、敗戦の際に、進駐軍と呼ばれるアメリカ人が、チューインガム、チョコレートなどと一緒に、日本に基礎体温表が輸入されたといわれています。

そして現在、基礎体温表というものを、世界でもっとも活用しているのが、他ならぬ、日本人女性なのです。というより、よその国では基礎体温表の存在そのものが知られていないというのが現実です。ですから私は、この基礎体温表を上手く活用していくことによって、妊娠という目標に近づいていけるのではないかと考えたのです。

「不妊ルーム」では、基礎体温表を、ただ通院される方に記入してもらうのではありません。私の方としても、その基礎体温表の中に、検査の所見の数値や、使った薬などを書き込んでいくのです。いわば、私と通院されている方とで、基礎体温表を作っていく、そういったようなやり方をしています。

それに加えて、目をつけたのが、排卵日検査薬です。女性は排卵が近くなると、黄体化ホルモン(LH)というものが、急上昇するのですが、それが非常に高くなるものですから、尿にまであふれ出してきます。そのあふれ出してきたLHに反応するのが、この排卵日検査薬です。

つまり、基礎体温表が右目なら、排卵日検査薬の結果が左目。両目を使うと、排卵というものが、より立体的に見えてくるというわけです。そのようなことを、「不妊ルーム」という場でおこなっています。

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私は、「不妊ルーム」という仕事をはじめたのが、12年ほど前になりますが、そのきっかけというのが、わたしの心の中に2つのことがヒントとしてあったからです。

1)カップルの一割が不妊で悩んでいると言われているが、その全員に不妊治療が必要なのか?という素朴な疑問。
2)不妊治療を止めたら妊娠したという人が、周りに多くいたという事実。

現在ではカップルの7組に1組が不妊で悩んでいるとも言われていますけれども、そうした割合で、カップルに「不妊」というもの存在しているわけです。

では、はたしてそういう人達すべてに、不妊治療なるものが必要なのかどうか? そういったことが素朴な疑問と感じたわけなんです。もしそうでないなら、「内科医である私にも、おこなえることがあるのではないか」そうした考え方に立って、「不妊ルーム」というものをスタートさせたのです。

不妊治療には多くのストレスが伴いますが、それから解放し、よりタイミングよくセックスをもてれば、多くの女性が妊娠できるのではないかと私は思ったのです。それで、実際に「不妊ルーム」でフォローアップを希望される方に通院してもらうと、幸いな事に妊娠される女性が少しずつ増えていきました。

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