タイミング法の落とし穴

女性は通常、左右どちらかの卵巣から卵子が生理開始日から二週間前後で排卵します。排卵直前の卵子は直径が2cm前後の卵胞という袋の中に存在しますから、経膣超音波検査で卵胞の大きさを測り、女性にセックスを行うタイミングをアドバイスします。しかしこのタイミング法の指導にも大きな問題点が存在します。

その最大の問題点は、セックスの質を変えてしまうという事です。これまでは快楽を求め、愛情の表現として行っていた行為が、子供を作る行為と目的化されてしまうため、苦痛に感じるようになってくるのです。「不妊ルーム」に来られた方の基礎体温表を見てみると、不妊治療を開始して間もなく、セックスの回数が激減するという夫婦を数多くみています。医師が指定した日にしか行わないピンポイント・セックスとなってしまう夫婦が増えてくるのです。

さらなる問題点として、タイミング指導は一見、効率良くみえますが、必ずしもタイムリーな指導となるわけではなく、むしろネガティブにはたらくことも多いのです。

一つは今述べた様にセックスの回数が激減する事は、妊娠のチャンスをも減少させる事を意味していますし、卵胞の大きさのみを指標として排卵の時期を予測するのは無理もあるのです。これは卵胞の直径が18mmで排卵する事もあれば30mmになっても排卵しない事もあるからです。

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