こまえクリニック「不妊ルーム」は、不妊で悩んでいる方の
カウンセリング、フォローアップをおこなっております。

このブログでは院長のよもやま話、つぶやきをアップしています。

「不妊ルーム」
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妊娠を追いかけると逃げてゆく

妊娠、赤ちゃんのことにとらわれすぎないことは大切です。
夫婦の会話の中心が、妊娠のことばかりになっていませんか? 
あるいは、ことあるごとに不妊の話をパートナーにもちかけていませんか? 
もういちど、最近の日常をふりかえってみましょう。
もし、そういうことがあれば、一度、赤ちゃんのことや
不妊治療のことを頭から切り離す勇気をもってください。

私がいつも感じていることは、不妊は一刻を争う病気ではないということ、
一刻を争っているカップルほど、かえって妊娠しにくいということです。
毎月タイミング法を試みているという人は、
たとえば2~3か月、不妊のことも排卵日のことも忘れて
夫婦の生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。
そのほうが、かえってよい結果を生むことも少なくありません。

それからもう1つ、できるだけ妊娠を気楽に考えるということも大切です。
赤ちゃんができるかどうかはだれにわからないんだから気楽にやろう、
そう思えると、気持ちが前向きになれるし、
自分とパートナーの関係を冷静に見つめなおすきっかけにもなります。
不妊治療よりも、妊娠よりも、
その前にもっと大切なことがあることを忘れないで下さい。

「不妊ルーム」が産声を上げてから、16年近い歳月が流れました。
この間に本当に色々なことがありました。
そうした中で、ここ数年顕著な傾向があります。
それは、一人目を「不妊ルーム」で妊娠、
そして出産された女性が二人目を希望して、
再度「不妊ルーム」でのフォローアップを希望するといったケースが、
とてもに増えているのです。

ところが、ここで私は大きな壁にぶつかってしまいました。
というのは、一人目が自然妊娠、
あるいは、「不妊ルーム」で一人目を妊娠、
そして出産した女性が、4~5年経てから
「不妊ルーム」を訪れるというケースが多いのです。
一人目を出産したのが30代半ばであれば、
40歳前後ということになります。

もちろん、夫婦の側にしてみれば、
子どもができると二人目どころではなくなりますから、
子育てに振り回される日々が続きます。
そして?の子がヨチヨチ歩きを始め、
そして保育園、幼稚園に入園したあたりから二人目を考えはじめるのです。
ですから、4~5年の時間が経過するといういうことは、
ある意味自然なことなのです。

しかし、二人目を希望した女性が40歳前後となると、
卵子のエイジングという問題が前面に出てきます。
私は現在こうした二人目希望の女性と
毎日のように顔を会わせているわけですが、
こうした二人目希望を叶えることを「ドリームアゲイン」といっています。
そして、こうした女性達から異口同音に出てくるのが、
「卵子のエイジングということを最初から知っていれば、
もう少し子どもを持つという計画を、
前倒しで考えることができた」ということです。

幸いなことに、漢方薬に加え、最近DHEAサプリメントなどを使って、
年齢の高い女性でも妊娠される方がとても増えてきました。

人間にとって、思い込みは怖いものです。
負けると思って出た試合は、戦う前から負けているようなものです。
よく自己暗示といいますが、スポーツ選手では
イメージトレーニングを大切にしている人がたくさんいます。
私は妊娠においても、同様のことがいえるような気がしています。

「自分には赤ちゃんができないのではないか?」
といったマイナスの自己暗示は、
本来備わっている妊娠力が低下していまうことにもなりかねません。
何事においてもそうですが、気持ちがネガティブだと、
なかなかよい結果というものは生まれないものです。

私のクリニックに訪れる方にも、私のアドバイスに、
いちいち「できません」「無理です」と言う方がいます。
そういうネガティブ思考の方の場合、
妊娠までの道のりが遠いなと思てしまいます
また、そういう人は友人たちとの会話でも
「そんなのムリじゃない? やめたほうがいいよ」
と言っているかもしれません。
ムリかどうかなんて、
やってみなければわからないことが多いのです。

このようなタイプの人は、自分に対しても
ネガティブな自己暗示をかけてしまいます。
他人の発言に「ムリ」というのは、
自分は前に進めそうにないから
「あなたも私と同じところにいて」
という心理が隠されているかもしれません。
へんな自己暗示でせっかくの妊娠力を低下させないように。

できると思ったからといって、
かならずしもできるというものではありません。
しかし、できないと思う必要はないと思います。
「自分には赤ちゃんなんかできっこない」などと、
後ろ向きの言葉を、自分に投げかけることはやめにしましょう。

メンズ・ヘルス外来

メンズ・ヘルスのフォローアップを行いたいと思います。
これまで私は男性因子に関しては、精液検査を行い、
それで問題がなければ、”異常なし”としてきました。

春から夏休みにかけて泌尿器科領域の勉強をしてきたのですが、
その経験から、男性力=テストステロン力が上昇すると、
精液検査にも良い影響が出ることがわかってきました。

男性のテストステロンが低下すると、労働意欲なども低下し、
ひどくなると更年期症状が出現し、
LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれます。
30代で発症することもあります。

ですからこれからは男性因子に関してはウィングを広くとり、
より包括的な取り組み方を行っていきたいと思います。

DHEAサプリメントは、不妊ルーム」にはなくてはならないものです。
ところがこのサプリメントは男性に対しても有効な場合が多いのです。
また漢方薬治療による、テストステロン改善も期待できます。

妊娠は1年弱のことですが、出産後の子育ては、
ロングランで考えていかなければなりません。
ですからカップルともに末永く健康であることが大切だと思うのです。

これまではどうしても男性の方は奥の方へ引っ込みがちでしたが、
妊娠に対してカップルで取り組んでいくためにも、
これからは男性も積極的に関わっていただきたいと考えています。

これからは「男性も街へ出よう! 不妊ルームに通おう!」を
キャッチフレーズに、取り組んでいきたいと考えています。

27歳の女性が「不妊ルーム」で妊娠されました。
妊娠されたことは、とても嬉しいのですが、
彼女のこれまでの治療に関して、疑問をもってしまうのです。

彼女には、特に妊娠に関する問題はなく、年齢もとても若い方です。
妊娠に至らなかったのは、男性に乏精子症が認められたからです。
しかし精子の数は、極端に低いものではありませんでした。
人工授精で妊娠してもおかしくなかったのではないか、と思っています。

しかしこの方に限らず、最近の不妊治療の傾向として、
女性の年齢、AMHの値、男性因子等を理由に、短期間に、
あるいはこの方のように、人工授精を飛ばして、
体外受精に誘導されるケースが顕著に増えています。

それで彼女は、体外受精を3回おこなったのですが、
妊娠に至りませんでした。
こうした場合、私はやはりその医療機関の体外受精の医療水準、
とりわけ培養士の技術を疑ってしまいます。

私はよく通院されている方に行っているのですが、
体外受精はどこで行うかが全てを決めてしまいます。
また、ホームページ上の情報は、あてにならないと考えてください。

そして、体外受精の医療費は、医療機関によって、
1回あたり、30万円~120万円と、大きな幅があります。
金額と医療機関の実力には、相関関係はありません。
ですから私は、体外受精を考えている方は、
”体外受精を受ける前に相談に来てほしい!”
と切に願っているのです。

男性因子の場合は、ほとんど治療がなされないケースが多いのですが、
「不妊ルーム」では、漢方薬、局所循環剤の内服によって、
この方のように妊娠に至ることは、よくあります。

「不妊ルーム」という、自然妊娠と不妊治療の間のベースキャンプでも、
妊娠を期待できるカップルは多いのです。
何度も繰り返し言うのですが、不妊治療だけが妊娠に至る道ではありません。