「不妊ルーム」

妊娠力アップの3つの法則

私は今から16年前に出した『妊娠レッスン』は、
ベストセラーになりました。
その本で私は、妊娠力をアップする”3つの法則”を提案しました。

その3つの法則とは、

   1)基礎体温表をつける
   2)排卵日検査薬を使う
   3)セックスの回数を増やすということでした。

基礎体温表と排卵日検査薬を併用しながらも、
妊娠しないという人はたくさんいると思います。
その理由の1つは、この2つを上手く有機的に結びつけていないのです。
その具体的な方法を『妊娠レッスン』で説明したため、
多くのカップルに受け入れられたのだと思います。

そして、意外に盲点になっているのが、
セックスの回数を増やすということです。
排卵日検査薬と基礎体温表を併用することで、
あまりにも「排卵」ということに神経が集中しすぎてしまい、
その結果最も大切なセックスの質が
忘れ去られてしまうことも少なくないのです。

できちゃった結婚のカップルの話はよく耳にするのに、
自分たちは赤ちゃんができずに悩んでいる。
何か納得いかないと感じている方も多いと思います。
ちょっとその理由づけをここで考えてみましょう。
結婚すると妊娠しづらくなるひとつの理由があります。
それは、結婚するとセックスの回数が
減るカップルが多いということです。
いわゆるマンネリズムが大きな壁となっているのです。

夫婦生活は、どうしても時間の経過とともに新鮮味を失っていくものです。
新婚当初はすべてが新鮮で、うきうき弾むような幸福感があったのに、
日常生活に追われているうちに、
いつのまにかそんな新鮮な気持ちを忘れてしまいがちです。
真新しかったカーテンも、クッションも、ベッドも、
見慣れたというより、見飽きたモノになっているかもしれません。
不便ではないけれど、新鮮味のないマイホーム。
そんな空間のなかで、セックスだけは新鮮な気持ちでなんて、
やはり難しいと思います。

これを打ち破るには、意識して変化をつけていきましょう。
大げさなことをしなければいけないわけではありません。
「不妊ルーム」で妊娠された方に聞いてみると、
それはちょっとした工夫でも案外効果があったようです。
カーテンの色を変えてみる、
ベッドまわりにお気に入りのグッズを並べてみる、
髪型を変えてみる、寝室に鏡を置いてみるなどなど。
旅行に行ったら妊娠したという方がとても多いのも、
環境の変化が普段のふたりに
新鮮な空気を吹き込んでくれたからではないでしょうか。

排卵した卵子が精子と受精できる能力を持つのは、
通常24時間以内と考えられています。
この時期にタイミングよくセックスを持った場合、
女性の膣内には通常1億~3億程度の精子が放出されることになります。
排卵する卵子は1個なのに対して、1回に放出される精子は数億個です。
ここから精子の受精に向けたいわばサバイバル・レースが始まるのです。

まず、精子は子宮の中に移動しなければならないのですが、
これも膣から子宮へ向けて時間をかけて
泳いでいくようなイメージを持つかもしれませんが、そうではないのです。
膣内は外界の微生物などから守るため、弱酸性に保たれています。
精子はタンパク質が成分であり、
酸性の環境下で長時間生存することはできないのです。
子宮はその断面をみればわかるようにスポイトの形をしていますが、
膣から子宮内への精子の移動はスポイト現象による、
いわば瞬間的な出来事なのです。
数億個の精子のうち、子宮の中へ移動できるのは通常1%以下です。

子宮にたどり着いた精子は、今度は卵管を目指し、
さらに卵管膨大部に待ち受ける卵子へと向かって進んでいきます。
通常セックスから卵管膨大部まで、
精子が辿り着くのは数十分から
数時間の程度の出来事だと考えられています。
精子の受精能力は卵子よりは長く、
通常40時間から70時間程度ですが、
中には1週間前後生存する場合もあります。

卵管膨大部で、卵子の近くまで辿り着ける精子は、
数百程度にまで淘汰されているのです。
卵管膨大部にある卵子は、卵子単独で存在するのではなく、
その周りを幾重にも卵丘細胞が卵子を守るような形で取り囲んでいいます。
精子はそうした細胞の中をかき分けるように
受精を求めてさらに突き進んでいくのです。

性急な不妊治療はNGです

妊娠とはまったく関係ない一般論を言っているように聞こえるでしょうか? 
でも、そんことはありません。
どうも私には、今どきの「急がば急げ」の不妊治療が、
生活の中から、あなたのうるおいを奪ってしまう気がしてならないのです。

■自分は不妊専門の医療機関に通っているのですが、
治療のステップアップが早そうで、
今すぐに人工授精や体外受精をすすめられたらどうしようか、
本当に悩んでいました。
先生もお忙しいせいかほとんど話を聞いてくれません。
でも、今すぐに高度生殖医療を受けるのはやめようと心に決め、
その代わり心と体を妊娠しやすい方向に持っていこう、
何も急ぐ必要はないと思ったら、なんだか気持ちがスッキリしました。■

実際、不妊治療の医療機関には、型どおりの診察と、
テンポの速いステップアップで治療を行うところが少なくないようです。
患者さんが治療のテンポについていけなかったり、
ステップアップに躊躇していることに、
先生は気付いてくれているでしょうか? 
急いだからといって、いい結果が必ず出るものではありません。
もっとじっくり、ときには回り道をすることが、
案外早道だったりするのが「妊娠」です。

妊娠しやすい排卵日はいつか?

 基礎体温をつけていくと、ある程度排卵日を予測できます。
長い間、低温期の最後にさらに一段体温が下がる日があり
(最低体温日)、この日が排卵日だとずっと考えられてきました。
これは、卵巣の中で育った卵胞が破れて排卵すると
卵胞は黄体というものに変化し、
ここから分泌される黄体ホルモンによって体温が上昇します。
ですから、この体温がいちばん下がった日を排卵日とすることは、
理にかなっていました。

 ところが、経膣超音波法の登場によって、
卵胞の大きさまで測定できるようになると、
排卵の時期を数時間単位で予測できるようになりました。
そして、実際に排卵が起こった時期を調べてみると、
必ずしも最低体温日に排卵するわけではなく、
むしろ、その翌日のほうが頻度が高いことがわかってきました。

 おおよその頻度を示すと、最低体温日前日5%、
最低体温日22%、最低体温日翌日(低温相最終日)40%、
最低体温日翌々日(高温相初日)25%です。
最低体温日=排卵日という考えがまかり通っていますので、
まずはこの事実を認識することが重要です。
そして、最低体温日の前日からの5日間は、
最も妊娠しやすい「GOLDEN 5DAYS」です。
この期間のセックスの頻度を高くすると、妊娠の可能性は高まります。

レッスン:基礎体温表によって排卵日をつかもう




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